スローガンは就職活動プラットフォームとエージェントサービスを提供するキャリア分野、社会人向けサービスとSaaS型HRサービスを提供するメディア・SaaS分野に区切ってサービスを展開
さて、初めにスローガンのプロダクトについてご紹介します。2021/10/26時点同社ホームページによれば、スローガンは、主要事業として、
・キャリア分野:就職活動プラットフォームとエージェントサービスを提供
・メディア・SaaS分野:社会人向けサービスとSaaS型HRサービスを提供
の2つの分野にサービスを区切って展開をしています。この中で、スローガンはそのSaaSプロダクトとして、クラウド1on1ツール、チームアップを提供しており、その売上はメディア・SaaS分野売上に含まれます。
2005年10月(株)スローガンを設立し、翌年6月新卒学生向け厳選就活プラットフォームGoodfindをリリース。2014年5月ベンチャー・スタートアップ
求人特化型エージェントGoodfind Careerをリリース後、約1年間隔で新卒学生向けコンサル就活サービスFactLogic、新卒学生向け厳選就活SaaS型HRサービスTeamUp、若手イノベーション人材向けビジネスメディアFastGrowを2017年までにかけてリリース。2021年11月東証マザーズへ上場予定。
続いて2021/10/21発表 第16期有価証券報告書よりスローガンの沿革についてご紹介します。スローガンの沿革によれば、スローガンは
・2005年10月(株)スローガンを設立
・2006年6月新卒学生向け厳選就活プラットフォームGoodfindをリリース
・2014年5月ベンチャー・スタートアップ求人特化型エージェントGoodfind Careerをリリース
・2015年9月新卒学生向けコンサル就活サービスFactLogicをリリース
・2016年10月新卒学生向け厳選就活SaaS型HRサービスTeamUpをリリース
・2017年4月若手イノベーション人材向けビジネスメディアFastGrowをリリース
・2021年11月東証マザーズへ上場予定
とのことです。2014年以降は2017年まで毎年新しいサービスをリリースしており、HR関連事業はサービス提供をする先の顧客セグメントを変更することで、サービスの展開範囲を広げていることがわかります。
2021年2月期末で13.1億円。直近YoY成長率は-10.1%
では続いてスローガンの売上高から見てみましょう。
2017年2月期末から2021年2月期末の5年分の売上高を見ると、YoYの売上高成長率は-10.1%〜+370.6%の水準で推移しています。直近の減少は、コロナウイルスによる求人の減少の影響を受けて、メインの売上高が減少したことが原因とのことです。
2021年2月期末のストック売上高比率は最大18.4%(メディア・SaaS分野売上高比率)
続いて、スローガンの売上高の構成比率について見てみましょう。2021/10/21発表の第16期有価証券報告書によれば、スローガンはその売上高に占めるストック売上の比率を明確には公開していません。一方で、SaaSであるチームアップを含むメディア・SaaS分野の売上は公開されていますので、こちらの売上高比率が最大のストック売上比率として、記載をしています。
さて、次回はスローガンのSaaSプロダクトであるチームアップがどのようなKPIになっているのか、分析していきます。スローガンはSaaS以外にHR関連事業を提供しており、そのSaaSプロダクトの価格や社数がどうなっているかの深掘りがとても楽しみです。最後まで読んでいただきありがとうございました!
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。