いい生活は不動産業向けに不動産クラウドのいい物件Oneを中心としたSaaSを提供。
さて、初めにいい生活のプロダクトについてご紹介します。2021年3月17日時点の同社ホームページによれば、いい生活は不動産業向けに不動産クラウドのいい物件Oneを中心としたSaaSを提供しているようです。業界を不動産業に特化することで、
・物件管理
・業者間プラットフォーム
・入居者募集(CRM)
・デジタルマーケティング
と不動産業の行う業務に密接に関わりながら業務支援をするSaaSを提供しています。
2000年6月株式会社いい生活を設立。2001年4月には不動産(賃貸・流通)物件管理情報データベース・システムをリリースし2006年2月東証マザーズ市場へ上場。2016年には東証二部へ市場変更。
続いて2020/6/22発表 第21期有価証券報告書よりいい生活の沿革についてご紹介します。いい生活の沿革によれば、2000年1月に株式会社いい生活を設立しています。その翌年の2001年4月には不動産(賃貸・流通)物件管理情報データベース・システムをリリースしており、2006年2月東証マザーズ市場へ上場しています。その10年後の2016年には東証二部への市場変更もしているようですね。
いい生活の最新開示KGI(売上高)は2020年3月期末で21.2億円。直近YoY成長率は107%
では続いていい生活の売上高から見てみましょう。2017年3月期から2020年3月期の4年分の売上高を見ると、その売上高成長率は2017年3月から2018年3月にかけて、鈍化しています。その後は持ち直しており、2019年12月期から2020年12月期の売上高のYoY成長率は114%でした。これまでに紹介してきたSaaS企業と比べると、やや売上高成長率は低いですが、これは解約率の高さなど、業界固有の事情もありそうなので、より詳しく決算説明会資料や有価証券報告書を読み込んでいくことで色々見えてきそうですね。
2020年3月期末でストック売上比率は86.2%
続いて、いい生活の売上高の構成比率について見てみましょう。2020/6/22発表 第21期有価証券報告書によれば、いい生活の事業のうち、ストック売上比率(SaaS売上比率)は86.2%でした。全体の売上に占めるSaaS事業売上の比率は2019年12月期末から2020年12月期末でアドヴァンスド・クラウドの売上高比率が増えた結果若干下がっているようですね。
さて、次回はいい生活のSaaSプロダクトがどのようなKPIになっているのか、分析していきます。不動産業に特化したバーティカルSaaSとしてプロダクトを提供している会社なので業界特化ならではの特徴がありそうで非常に楽しみです!最後まで読んでいただきありがとうございました。
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。