2022年6月期末時点の推定MRRは最大で0.03億円。直近YoY成長率は非公開

はじめに、ファインズのMRRについて述べます。なお、ファインズはその2022年6月期末時点のMRRを有価証券報告書の中で公開していません。そこで、
- 公開されているVideoクラウド事業の動画配信プラットフォーム売上高を12ヶ月で割り算
して算出しています。
Videoクラウドは動画を配信するプラットフォーム。視聴者の離脱防止・データ取得・動画の拡張性などの特徴あり

続いて、2023/1/19時点 同社ホームページより抜粋してきた同社のサービス特徴を紹介いたします。同ホームページによればVideoクラウドは動画を配信するプラットフォームであり、
- 視聴者の離脱防止:関連動画のレコメンドや視聴途中での広告配信もないためユーザーに離脱されるきっかけを与えず、視聴に集中してもらえることが可能
- データ取得:従来の視聴データに加え、リアルタイムでの動的データ・視聴者のインタラクションによる興味関心データの取得が可能
- 動画の拡張性:インタラクティブ動画、VR(360°)動画など特徴に合わせた動画の表現が可能
などの特徴があるそうです。

Videoクラウドは初期:要問い合わせ(動画制作)、月額:0.5円〜3.5万円

続いて、2023年1/19時点の同社ホームページより抜粋してきたVideoクラウドの料金体系を紹介いたします。同資料によればVideoクラウドは
- 初期:要問い合わせ(動画制作)
- 月額:0.5円〜3.5万円
となっています。

2022年6月期末時点の平均顧客単価は非公開

続いて、ファインズの平均顧客単価について紹介します。ファインズはその公開資料の中で平均顧客単価を公開していません。今後売上高の割合がさらに増えて平均顧客単価が公開されるのが楽しみです。

2022年6月期末時点の動画プラットフォームアカウント数は推定で162

続いて、ファインズの顧客数についても見てみましょう。2022/9/28発表 事業及び成長可能性に関する説明資料にて公開されている売上高、
- 平均顧客単価が2万円/月
と仮定すると2022年6月期末時点の
- 動画プラットフォームアカウント数は推定で162
となっています。
2022年6月期末の最新従業員数は259人。最新YoY伸び率は+16.1%

最後に、ファインズの従業員数について述べます。2022/9/30発表 第4期有価証券報告書によれば、
- 2022年6月期末の最新従業員数は259人
- 最新YoY伸び率は+16.1%
とのことです。従業員数の成長率は直近の4年間で+2.0%〜+16.1%の範囲で変動しています。
最後に
今回紹介したファインズは動画プラットフォームとしてSaaSを提供している会社でした。さまざまな動画プラットフォームがありますが、関連動画として自社の訴求情報と関係ない情報を表示しないメリットを提供するなど、動画プラットフォームといえども提供価値は会社により異なることを狙ったSaaSであると感じました。今後もさらに拡大して行って、より詳細なSaaSKPIが公開されていることがとても楽しみです。最後まで読んでいただきありがとうございました!
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。