- 2020年11月期末時点の計算MRRは1.02億円。直近YoY成長率は+16.7%
- GRCSのコンサルティングサービスはセキュリティ製品導入・運用支援、全社リスク管理研修、外部委託先のサイバーリスクアセスメントなど多岐にわたる
- GRCSのプロダクトは企業運営におけるリスク管理サイバーセキュリティリスク管理、クラウドセキュリティ、エンドポイントセキュリティ、アクセス制御をコントロールできるサービスを提供
- GRCSのコンサルティングサービス・プロダクトの利用料金は月額費用、初期費用ともに非公開。要問い合わせ
- 2020年11月末時点の計算による平均顧客単価は113.6万円/月。直近YoY成長率は+11.4%
- 2021年11月時点で1,000万円以上の顧客が12社、その内1億円以上の顧客が3社
- 2021年11月時点で1,000万円以上の顧客が占める売上は全売上高の約73%
- GRCSの戦略は大きく2つ。年間売上高1,000万以下の顧客を3,000万円以上に移行することに加えて年間売上高1,000万以下の顧客を開拓
- 2020年11月期末のGRCS年間取引社数は105社、直近YoY成長率は+16.7%
- 2020年11月期の最新従業員数は105人。最新YoY伸び率は+43.8%
- 最後に
- 最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
2020年11月期末時点の計算MRRは1.02億円。直近YoY成長率は+16.7%
はじめに、GRCSのMRRについて述べます。なお、GRCSはそのMRRを有価証券報告書の中で公開していません。そこで
・公開されている既存顧客による売上高をARRとみなして12ヶ月で割り算
することにより算出しています。
GRCSのコンサルティングサービスはセキュリティ製品導入・運用支援、全社リスク管理研修、外部委託先のサイバーリスクアセスメントなど多岐にわたる
続いて、2022/3/12時点 同社ホームページより抜粋してきたGRCSのコンサルティングサービスの特徴を紹介いたします。同社ホームページによればGRCSのコンサルティングサービスは
・セキュリティ製品導入・運用支援
・全社リスク管理研修
・外部委託先のサイバーリスクアセスメント
など多岐にわたっています。
GRCSのプロダクトは企業運営におけるリスク管理サイバーセキュリティリスク管理、クラウドセキュリティ、エンドポイントセキュリティ、アクセス制御をコントロールできるサービスを提供
続いて、2022/3/12時点 同社ホームページより抜粋してきたGRCSのプロダクトの特徴を紹介いたします。同社ホームページによればGRCSのプロダクトは
・企業運営におけるリスク管理サイバーセキュリティリスク管理
・クラウドセキュリティ
・エンドポイントセキュリティ
・アクセス制御
をコントロールできるサービスを提供しています。例えば企業運営のリスク管理ツールとして提供しているERMTやSRMTについては、Salesforceの上に構築している特徴もあり、全てを自社サービスとして提供しているわけではなく、他のSaaSの上に構築するパターンがあるようです。
GRCSのコンサルティングサービス・プロダクトの利用料金は月額費用、初期費用ともに非公開。要問い合わせ
続いて、2022/3/12時点 同社ホームページの料金体系を紹介します。同資料によれば、GRCSの料金体系は公開されておらず、コンサルティングサービス、プロダクトともに利用料金は共に問い合わせが必要とのことです。
2020年11月末時点の計算による平均顧客単価は113.6万円/月。直近YoY成長率は+11.4%
続いて、GRCSのソリューション事業におけるリカーリング売上の平均顧客単価について計算したものを紹介します。なお、GRCSはその平均顧客単価を公開していないため、公開されている既存顧客による売上高を公開されている取引社数で割り算することで算出しています。計算によると、
・2020年11月末時点の計算による平均顧客単価は113.6万円/月
となっており、
・直近YoY成長率は+11.4%
です。なお、こちらの取引社数は新規で売上の発生した顧客数も含んでいるため、若干分母となる顧客数が実態よりも大きいことにご注意ください。
2021年11月時点で1,000万円以上の顧客が12社、その内1億円以上の顧客が3社
続いて、GRCSの顧客分類について紹介します。2022/2/28発表 事業計画及び成長可能性に関する事項p.22によればGRCSは顧客を年間売上高の高低でフェーズ売上高として分類しており、2021年11月時点で
・1,000万円以上の顧客が12社
・その内1億円以上の顧客が3社
となっています。
2021年11月時点で1,000万円以上の顧客が占める売上は全売上高の約73%
続いて、GRCSのフェーズ売上高別の売上高について紹介します。2022/2/28発表 事業計画及び成長可能性に関する事項p.23によれば2021年11月時点で
・1,000万円以上の顧客が占める売上は全売上高の約73%
となっています。
GRCSの戦略は大きく2つ。年間売上高1,000万以下の顧客を3,000万円以上に移行することに加えて年間売上高1,000万以下の顧客を開拓
続いて、GRCSの戦略について紹介します。2022/2/28発表 事業計画及び成長可能性に関する事項p.24によればGRCSの戦略は
・年間売上高1,000万以下の顧客を3,000万円以上に移行
・年間売上高1,000万以下の顧客を開拓
の2点とのことです。単価が大きい顧客ということは複数のソリューションを導入していると考えられますし、GRCSの得意とするガバナンス・リスク・コンプライアンス・セキュリティはいずれも企業にとって重要なテーマのためまずは何かのソリューションを初めてもらって広げていくのは拡大のための戦略としてとてもわかりやすいですね。
2020年11月期末のGRCS年間取引社数は105社、直近YoY成長率は+16.7%
続いて、GRCSの年間取引社数についても見てみましょう。2022/2/28発表 事業計画及び成長可能性に関する事項p.22によれば、2020年11月期末の
・GRCS年間取引社数は105社
・直近YoY成長率は+16.7%
です。なお、この取引社数は新規顧客と既存顧客が両方含まれている数字になっていますが、2020年11月期末時点で約100社ほどというのが目安になりそうですね。
2020年11月期の最新従業員数は105人。最新YoY伸び率は+43.8%
最後に、GRCSの従業員数について述べます。2021/10/14発表 第16期有価証券報告書によれば、
・2021年3月期の最新従業員数は105人
・最新YoY伸び率は+43.8%
とのことです。従業員数の成長率は直近の5年間で+9.0%〜+123.3%の範囲で変動しています。直近での従業員数は減少から増加に転じており、上場を機にまだまだ伸びていきそうですね。
最後に
今回取り上げたGRCSは、ガバナンス・リスク・コンプライアンス・セキュリティという観点で、企業に各種ソリューションを提供しつつ、プロダクトも成長し始めている会社でした。まだ全体に占めるプロダクトの売上高は小さいですが、今後もさらに伸びていくことが予想されます。まだ公開されていない契約社数などのKPI情報も公開されていくことがとても楽しみです。最後まで読んでいただきありがとうございました!
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。