- 2021年3月期末時点の計算MRRは0.14億円。直近YoY成長率は+389.6%
- きらりプライムの特徴はその訪問調剤の知見を活かした在宅導入支援サービス(会員サイト)、在宅専用の報告書システム提供、オンコール型人材シェアリングがある
- きらりプライムの利用料金は初期費用:0円。月額費用:1.2万円/月その他従量課金、オプション利用により費用が変動
- 2021年3月末時点の計算による平均顧客単価は2.6万円/月。直近YoY成長率は+64.4%
- 2021年3月期末のラボ(ストック)型開発導入件数は533店舗、直近YoY成長率は+197.8%
- 2021年3月期の最新従業員数は312人。最新YoY伸び率は+10.3%
- 最後に
- 最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
2021年3月期末時点の計算MRRは0.14億円。直近YoY成長率は+389.6%
はじめに、ヒュウガプライマリケアのMRRについて述べます。なお、ヒュウガプライマリケアはそのMRRを有価証券報告書の中で公開していません。そこで
・公開されているきらりプライム売上高比率による売上高 に対して
・そのリカーリング比率をかけた売上高をARRとみなして12ヶ月で割り算
することにより算出しています。
きらりプライムの特徴はその訪問調剤の知見を活かした在宅導入支援サービス(会員サイト)、在宅専用の報告書システム提供、オンコール型人材シェアリングがある
続いて、2022/3/11時点 同社ホームページより抜粋してきたヒュウガプライマリケアのSaaS事業であるきらりプライムの特徴を紹介いたします。同社ホームページによればきらりプライムの特徴には
・在宅導入支援サービス(会員サイト)
・在宅専用の報告書システム提供
・オンコール型人材シェアリング
ががあります。なお、在宅導入支援サービスについては、
・ヒュウガプライマリケアがこれまでに東京・福岡で行なってきた在宅サービス展開で得た知見を提供する会員サイト
であり、オンコール型人材シェアリングは、
・きらりプライムが薬剤師チームを用意し、臨時処方に対応できる
仕組みです。
きらりプライムの利用料金は初期費用:0円。月額費用:1.2万円/月その他従量課金、オプション利用により費用が変動
続いて、2021/12月発表 事業計画及び成長可能性に関する説明資料についてp.27より抜粋してきたきらりプライムの料金体系を紹介します。同資料によれば、きらりプライムの料金は
・初期費用:0円
・月額費用:1.2万円/月
となっており、月額費用はその他従量課金、オプション利用により費用が変動するようになっています。
2021/12月発表 事業計画及び成長可能性に 関する説明資料について
2021年3月末時点の計算による平均顧客単価は2.6万円/月。直近YoY成長率は+64.4%
続いて、ヒュウガプライマリケアのきらりプライムの平均顧客単価についてご紹介します。なお、ヒュウガプライマリケアはその平均顧客単価を公開していないため、公開されている加盟店舗数よりその平均顧客単価を算出しています。計算によると、
・2021年3月末時点の計算による平均顧客単価は2.6万円/月
となっており、
・直近YoY成長率は+64.4%
です。なお、薬局によっては店舗によって複数店舗を経営しているところもあるため、あくまで参考情報であることにご注意ください。前提として、先ほど紹介した料金表に基づくと、
・ベースであるきらりプライムの会員サイト(1.2万円/月)
に加えて、
・報告書作成システム(0.75万円/月〜)
をほとんどの顧客が使用している上で、従量課金が発生していると推測できます。(こちらはあくまで店舗数なので、法人の顧客単価ではないことにご注意ください。)
2021年3月期末のラボ(ストック)型開発導入件数は533店舗、直近YoY成長率は+197.8%
続いて、ヒュウガプライマリケアのラボ(ストック)型開発導入件数についても見てみましょう。2021/11/15発表 第14期有価証券報告書によれば、2021年3月期末の
・きらりプライム加盟店舗数は533店舗
・直近YoY成長率は+197.8%
です。この件数からは導入社数はわからないですが、1社で複数件の導入を行なっていると仮定すると、導入社数は数百社程度と推定できます。
2021年3月期の最新従業員数は312人。最新YoY伸び率は+10.3%
最後に、ヒュウガプライマリケアの従業員数について述べます。2021/11/15発表 第14期有価証券報告書によれば、
・2021年3月期の最新従業員数は312人
・最新YoY伸び率は+10.3%
とのことです。従業員数の成長率は直近の5年間で+10.5%〜+26.7%の範囲で変動しています。上場を機にまだ伸びていきそうですね。
最後に
今回取り上げたヒュウガプライマリケアは、自社が持つ訪問調剤の知見を活かした会員制サイト、きらりプライムを情報提供をしながら、報告書システムなどをクラウドでSaaSとして提供していました。まだ全体に占める売上高は小さいですが、今後もさらにSaaS事業が伸びていくことが予想されます。まだ公開されていない契約社数などのKPI情報も公開されていくことがとても楽しみです。最後まで読んでいただきありがとうございました!
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。