- 2020年12月期末時点の推定MRRは0.49億円。最新YoY伸び率は+7.3%
- ビーキュービックはマンション向けに無料・高速インターネットを設置できるサービス
- 単身者・ファミリー向けの家賃が高くても入居を決まる理由第一位はインターネット無料
- ビーキュービックの利用料金は月額費用:1,000円/月(戸)、初期費用:0円
- 2020年12月期末のビーキュービック計算ARPAは500円/月、最新YoY伸び率は-14.6%
- 2020年12月期末のビーキュービック導入社(戸)数は98,233社、最新YoY伸び率は+25.6%
- 2020年12月期の最新従業員数は68人、最新YoY伸び率は+28.3%
- 最後に
- 最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
2020年12月期末時点の推定MRRは0.49億円。最新YoY伸び率は+7.3%
はじめに、ブロードエンタープライズのMRRについて述べます。なお、ブロードエンタープライズはそのMRRを有価証券報告書の中で公開していません。そこでランニング売上をARRとみなし、12(ヶ月)による割り算を行ってその推定MRRを求めています。
ビーキュービックはマンション向けに無料・高速インターネットを設置できるサービス
続いて、2022/2/11時点 同社ホームページより抜粋してきたブロードエンタープライズのSaaSプロダクト、ビーキュービックの特徴を紹介します。同サイトによれば、ビーキュービックは
・マンション向けに無料・高速インターネットを設置できるサービス
であり、
・マンション入居者は入居したその日から無料でインターネットが使えるようになる
特徴があります。
単身者・ファミリー向けの家賃が高くても入居を決まる理由第一位はインターネット無料
続いて、2022/2/11時点 同社ホームページより抜粋してきたマンション入居者の特徴について紹介します。週間全国賃貸住宅新聞2020年10月19日号によれば
・単身者・ファミリー向けの家賃が高くても入居を決まる理由第一位はインターネット無料
とのことで、物件に無料のインターネットをつけることでより入居検討の際に魅力的に見せることができますね。
ビーキュービックの利用料金は月額費用:1,000円/月(戸)、初期費用:0円
続いて、2021/12/16発表 事業計画及び成長可能性に関する事項についてp.9より抜粋してきたビーキュービックの料金体系を紹介します。同資料によれば、ビーキュービックの利用料金は1戸(部屋)あたり
・月額費用:1,000円/月(戸)
・初期費用:0円(ただし、初期費用0円は契約時に一括で支払う工事代が0円のプランで、初期費用相当額が毎月の利用料に含まれる)
となっています。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4415/tdnet/2061770/00.pdf2020年12月期末のビーキュービック計算ARPAは500円/月、最新YoY伸び率は-14.6%
続いて、ブロードエンタープライズのSaaSプロダクト、ビーキュービックの平均顧客単価について計算により求めた情報をご紹介します。2021/11/10発表 第21期有価証券報告書、2021/12/16発表 事業計画及び成長可能性に関する事項についてp.11によれば、ビーキュービックの
・計算ARPAは500円/月(戸)
・最新YoY伸び率は-14.6%
となっています。なお、計算に当たっては、公開されているランニング売上高により求めたMRRを公開されているビーキュービック導入戸数情報で割り算して求めています。先ほど紹介した料金だと月額は1,000円となっていますが、こちらは初期費用が月額に乗っている状態であるため、
・初期費用を一括で支払うと数百円に単価が下がる
のことが推測されます。
2020年12月期末のビーキュービック導入社(戸)数は98,233社、最新YoY伸び率は+25.6%
続いて、ブロードエンタープライズのSaaSプロダクト契約社数についても見てみましょう。ブロードエンタープライズはその期末時点の導入戸数を公開しています。こちらによれば、
・2020年12月期末のビーキュービック導入社(戸)数は98,233社
・最新YoY伸び率は+25.6%
となっています。
2020年12月期の最新従業員数は68人、最新YoY伸び率は+28.3%
最後に、ブロードエンタープライズの従業員数について述べます。2021/11/10発表 第21期有価証券報告書によれば、
・2020年12月期の最新従業員数は68人
・最新YoY伸び率は+28.3%
とのことです。従業員数の成長率は直近の5年間で+0%〜+43.2%の範囲で変動しています。直近の従業員の増加率は増加傾向にあり、上場に伴ってさらに従業員数増加率も大きくなりそうですね。
最後に
今回取り上げたブロードエンタープライズは、賃貸契約物件を提供している各社がその契約者向けに無料のインターネット契約を提供できるサービスを提供している会社でした。今後、事業が更に成長していくにつれ、まだ公開されていないARPAや月次解約率のKPI情報も公開されていくことがとても楽しみです。最後まで読んでいただきありがとうございました!
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。