- 2020年10月期末時点の計算MRRは0.38億円(公開ARR/12で算出)
- キーワードマップは自社・競合サイトの流入キーワード分析、レポート抽出機能などのSEO関連機能を提供
- キーワードマップ for SNSはTwitterの投稿管理、自動レポート、投稿分析、フォロワー分析、ハッシュタグ分析、感情分析などの機能を提供
- キーワードマップ for Sales Listは一般的な顧客リストに比べて、より見込み客の経営状況を反映した条件でリスト抽出が可能なサービス(非リカーリング売上)
- キーワードマップの利用料金は初期・月額費用ともに非公開。要資料請求
- 2020年10月期末のKeywordmapの平均顧客単価は非公開。推測で数万〜数十万/月
- 2020年10月期末の契約社数は非公開。単価を数万〜数十万と仮定すると数百〜数千社
- 2020年10月期の最新従業員数は72人。最新YoY伸び率は+22%
- 最後に
- 最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
2020年10月期末時点の計算MRRは0.38億円(公開ARR/12で算出)
はじめに、シンクのMRRについて述べます。なお、シンクはそのARRを有価証券報告書の中で公開しています。したがって、公開されているARRを12(ヶ月)で割り算してそのMRRとして算出しています。
キーワードマップは自社・競合サイトの流入キーワード分析、レポート抽出機能などのSEO関連機能を提供
続いて、2021年10月23日時点の同社ホームページより抜粋してきたシンクのSaaSブロダクト、キーワードマップの特徴を紹介します。同社ホームページによれば、キーワードマップは企業がウェブでSEOを行う集客を行うに当たって、
・より集客効率を上げるための自社・競合サイトの流入キーワード分析
・分析結果をレポートとして抽出
する機能などを提供しています。企業の行うウェブ集客において、SEOによる集客は大きな割合を占めるため、SEOに関連した業務を効率的に行うことができるメリットがありそうですね。
キーワードマップ for SNSはTwitterの投稿管理、自動レポート、投稿分析、フォロワー分析、ハッシュタグ分析、感情分析などの機能を提供
続いて、2021年10月23日時点の同社ホームページより抜粋してきたシンクのSaaSブロダクト、キーワードマップ for SNSの特徴を紹介します。同社ホームページによれば、キーワードマップ for SNSは
・投稿管理
・自動レポート
・投稿分析
・フォロワー分析
・ハッシュタグ分析
・感情分析
などの機能を提供しています。Twitterにも投稿のスケジュール機能や、簡易的な統計機能はついていますが、より投稿あたりの効果を上げることを狙っていくためには、このようなツールがあると企業におけるTwitter運用担当の方達にとっては便利そうですね。
キーワードマップ for Sales Listは一般的な顧客リストに比べて、より見込み客の経営状況を反映した条件でリスト抽出が可能なサービス(非リカーリング売上)
続いて、2021年10月23日時点の同社ホームページより抜粋してきたシンクのサービス、キーワードマップ for Sales Listについてその特徴を紹介します。同社ホームページによれば、こちらのサービスは非リカーリング、つまり都度発生で費用のかかるサービスであるとのことです(MRRには含まれず、最低取引金額は50万円、単価は1件あたり100〜300円)。こちらのサービスは一般的な顧客リストが
・ウェブの公開情報を集約しており、差別化ができない
・量が多すぎて、玉石混交
・営業先の状況がわかっていないので、一方的な営業にならざるをえない
ところを、例として
・広告出稿額が増加中の企業一覧
・事業成長中の企業一覧
・事業低迷中の企業一覧
・特定領域でシェア拡大中の企業一覧
というような形で、営業先のリストを抽出することができ、より効率よくリストを抽出することができる特徴を持っているそうです。確かに、このような経営に関する状況によりフィルターをかけることができると、大量なリストからより明確に優先順位づけをしやすくなりますね。
キーワードマップの利用料金は初期・月額費用ともに非公開。要資料請求
続いて、2021年10月23日時点の同社ホームページより抜粋してきたシンクのSaaSブロダクト、キーワードマップの料金体系を紹介します。同社ホームページによれば、キーワードマップは
・初期・月額費用ともに非公開
・要資料請求
です。完全な推測ですが、こちらは、企業の抱えるSEO経由の流入数によっても変動が想定できるため、月額数万円から数十万円、というところではないでしょうか。
2020年10月期末のKeywordmapの平均顧客単価は非公開。推測で数万〜数十万/月
こちらはキーワードマップについて、2021/10/23日時点の同社ホームページより抜粋したキーワードマップの導入事例ページです。企業の大小に関わらずさまざまな企業が導入をしていることが企業ロゴよりわかりますが、契約数に関する情報はないため、こちらの単価は不明でした。このため、料金の情報でも記載した内容の再掲にはなりますが、推測で月額数万〜数十万円程度であると想定されます。
2020年10月期末の契約社数は非公開。単価を数万〜数十万と仮定すると数百〜数千社
続いて、シンクの契約社数についても見てみましょう。こちらは公開情報がないため、一社あたり単価が数万〜数十万円と仮定すると、2020年10月時点のMRRが約3,800万円であることから、数百から数千社程度の契約社数がある、と推定できます(しかし、こちらはあくまで荒い推測ですので、ご注意ください)。
2020年10月期の最新従業員数は72人。最新YoY伸び率は+22%
最後に、シンクの従業員数について述べます。2020年10月期の最新従業員数は72人で最新YoY伸び率は+22%とのことです。従業員数の成長率は直近の5年間で+22%〜+290%の範囲で変動しています。上場を機に、まだまだ人数は増えていきそうですね。
最後に
今回取り上げたシンクは、SEOツールであるキーワードマップを提供する会社でした。集客関連のSaaSはこれまで複数紹介してきましたが、SEOツールのみならず、その周辺ツールであるTwitter管理ツールや、営業先リストの抽出ツールなども提供しているところがとても面白い会社だなと思いました。今後解約率なども含めて、SaaS関連の指標が開示されていくのがとても楽しみな会社です。最後まで読んでいただきありがとうございました!
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。