2020年12月期末時点の計算MRRは1.01億円(公開ARR/12で算出)
はじめに、フォトシンスのMRRについて述べます。なお、フォトシンスはそのARRを有価証券報告書の中で公開しています。したがって、公開されているARRを12(ヶ月)で割り算してそのMRRとして算出しています。2015年12月以前のARRは公開されていないため、割愛しています。
アケルンは入退室管理/既存ドアに取り付けられる事によるコスト削減/勤怠管理ツールなどのオフィス向けサービスとの連携/クラウドツールによる簡単な管理ができることが特徴
続いて、2021年10月8日時点の同社ホームページより抜粋してきたフォトシンスのSaaSブロダクト、アケルンの特徴を紹介します。同社ホームページによれば、アケルンは
・入退室管理
・既存ドアに取り付けられる事によるコスト削減
・勤怠管理ツールなどのオフィス向けサービスとの連携
・クラウドツールによる簡単な管理
ができることが特徴とのことです。従来の物理的な鍵では取得できなかった情報を取得して、クラウドの力で管理できることが特徴です。
アケルンの利用料金は初期費用、月額費用共に要問い合わせ
こちらは2021/10/8時点のアケルン料金について同社ホームページから抜粋した情報です。同社ホームページによれば、アケルンの利用料金は
・初期費用
・月額費用
ともに問い合わせが必要となっています。
2020年12月期末のアケルンの推定平均顧客単価は2.7万円/月(ただし、社数は2021年3月の情報を使用)
こちらはアケルンについて、2021/9/30発表 第7期有価証券報告書より抜粋した2021年12月時点のARR、2021年3月時点の契約社数より求めた推定のアケるんの平均顧客単価です。推定によれば、
・2020年12月期末のアケルンの推定平均顧客単価は2.7万円/月
とのことです。ただし、こちらは推定に際して、社数は2021年3月の情報を使用しているため、実態はもう少し高い可能性があることにご注意ください。
2021年3月期末の契約社数は3,700社
続いて、フォトシンスのアケルン契約社数についても見てみましょう。こちらは2021/9/30発表 第7期の有価証券報告書、2021/9/30発表 第7期有価証券報告書より
抜粋した2021年3月期末の契約社数です。こちらによれば、
・2021年3月期末の契約社数は3,700社
となっています。
2020年12月期の最新従業員数は111人。最新YoY伸び率は+46%
最後に、フォトシンスの従業員数について述べます。2020年12月期の最新従業員数は111人で最新YoY伸び率は+46%とのことです。従業員数の成長率は直近の5年間で+26%〜+139%の範囲で変動しています。上場をきっかけにまだまだ採用人数は増えそうですね。
最後に
今回取り上げたフォトシンスは、既存のドアに後付け可能なクラウド型入退室管理システムを提供する会社でした。セーフィーとも近い感じではありますが、今後もソフトウェアとハードウェアを組み合わせたSaaSが出てきそうで、とても楽しみです。最後まで読んでいただきありがとうございました!
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。