2020年12月期末時点の計算MRRは1.62億円(プロシェアリングサービスとFLEXY売上の合計値に累積プロジェクト件数のストック比率をかけたものを12で割算して算出)
はじめに、サーキュレーションのMRRについて述べます。なお、サーキュレーションはそのARR及びMRRを有価証券報告書の中では公開していません。したがって、公開情報である
・プロシェアリングサービスとFLEXYの売上高を合算
・この数字に累積プロジェクト件数のストック比率を掛け算
・この積に対して、12(ヶ月)で割り算
を行って算出しており、あくまで推定値であることにご注意ください。
2020年7月期末時点の推定のプロジェクト単価は49万円(プロシェアリングサービスとFLEXYの年度単位の売上増分を新規プロジェクト数で割算して算出)
こちらは2021/6/18時点のサーキュレーションの第7期有価証券報告書より推定したサーキュレーションのプロジェクト単価の推移です。なお、推定に当たっては、公開情報である
・プロシェアリングサービスとFLEXYの年度による新規売上高を算出
・この数字を公開されている累積プロジェクト数の推移から算出した新規プロジェクト件数で割算
して算出しており、あくまで推定値であることにご注意ください。推定によれば、プロジェクト単価は49万円ということで、大企業にとっては継続不可能な数字ではない、という水準ということが言えるでしょうか。
2020年7月期末の新規プロジェクトの増分は2,049件。直近YoY成長率は+30.1%
続いて、サーキュレーションのプロジェクト件数の新規増分についても見てみましょう。こちらは2021/7/27発表 事業計画及び成長可能性に関する事項より抜粋したサーキュレーションのプロジェクト新規増分の推移です。同資料によれば、
・2020年7月期末の新規プロジェクトの増分は2,049件
・直近YoY成長率は+30.1%
となっています。
2020年7月期の最新従業員数は185人。最新YoY伸び率は+28%
最後に、サーキュレーションの従業員数について述べます。2020年7月期の最新従業員数は185人で最新YoY伸び率は+28%とのことです。従業員数の成長率は直近の5年間で+28%〜+53%の範囲で変動しています。上場をきっかけにまだまだ採用人数は増えそうですね。
最後に
今回取り上げたサーキュレーションは、前回紹介したプロジェクトカンパニーと同じく、コンサルティングの契約を長期で獲得することで売上のストック比率を保つ特徴を持つ会社でした。解約を含まない平均顧客単価や契約社数などの情報は有価証券報告書やホームページからはわかりませんでしたが、今後さらに各種の数字が公開されていくのがとても楽しみです。最後まで読んでいただきありがとうございました!
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。