- 計算KPI:プロコアの期末時点計算MRRは最小で7.0億円
- プロコアのプロダクトは3つの提供先として オーナー・主建設業者・副建設業者・向け機能を提供
- プロコアの月額費用はホームページにて費用概算を選択式UIで算出できるものもある。しかし基本的には要問い合わせ
- 800を超えるユーザーがARR100,000USD(約1,000万円)
- プロコアの2020年12月期末時点での平均顧客単価は推定で最大28.2万円/月(ただし、売上高の全てがストック型と仮定し、ARR1,000万円以上の顧客売上を除外して残りのユーザー数で割り算して算出)
- プロコアの2020年12月期末時点での全ユーザー数は10,166、内ARRが10,000USDのユーザー数は843
- プロコアの従業員数は2021年7月時点の従業員数は1,001-5,000人、最新のYoY伸び率は不明
- 最後に
- 最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
計算KPI:プロコアの期末時点計算MRRは最小で7.0億円
(MRR = ARR100,000USD以上の顧客売上高 / 12ヶ月)、最大で33.4億円(MRR = 全売上高 / 12ヶ月)
はじめに、プロコアのMRRについて述べます。なお、今回は、「計算」MRRとしています。この背景には、プロコアはその売上高の内訳(フロー売上、ストック売上など)を詳細には公開していないためです。そこで、
・最小MRR:7.0億円
・最大MRR:33.4億円
と幅を持たせて計算しています。なお、
・最小MRR:ARR100,000USD以上の顧客売上高(=ARRx社数) / 12ヶ月
・最大MRR:全売上高 / 12ヶ月
で今回は計算を行いました。
プロコアのプロダクトは3つの提供先として オーナー・主建設業者・副建設業者・向け機能を提供
続いて、2021/7/12時点 同社ホームページより抜粋してきたプロコアのソリューション概要を紹介します。同社ホームページによれば、同社のプロダクトはオーナー・主建設業者・副建設業者・向けから成り立っており、それぞれのニーズに合わせて
・オーナー:複数のプロジェクト間でのデータ管理、共同編集機能など
・主建設業者:予算とスケジュール管理、オフィスと現場の連携機能など
・副建設業者:生産性管理、情報の最新化による再工事を防ぐ機能など
を提供しています。
プロコアの月額費用はホームページにて費用概算を選択式UIで算出できるものもある。しかし基本的には要問い合わせ
こちらは2021/7/12時点 同社ホームページより抜粋してきたプロコアの料金ページです。こちらによれば、
・プロコアの月額費用はホームページにて費用概算を選択式UIで算出できるものもある
・しかし基本的には要問い合わせ
となっています。これは、機能・規模でかなり提供するものが異なっているであろうことから、このような料金体系となっている可能性があると推測します。一例として、料金が表示されたページがあったので画面キャプチャを乗せていますが、安くても1月あたり数百ドル(数万円)はかかるようですね。
800を超えるユーザーがARR100,000USD(約1,000万円)
こちらはS-1より抜粋してきたプロコアの料金表です。こちらによればプロコアのユーザーの中にはARRが100,000USDを超えるユーザーが800社いるとのことです。MRRで換算するとARR/12なので、月額で約80万円以上を支払っている顧客が800社以上いる、ということがわかりますね。
プロコアの2020年12月期末時点での平均顧客単価は推定で最大28.2万円/月(ただし、売上高の全てがストック型と仮定し、ARR1,000万円以上の顧客売上を除外して残りのユーザー数で割り算して算出)
続いて、プロコアのユーザー数、ユーザー数ベースのARPU(Average Revenue Per User:ユーザーあたりの単価)を紹介します。プロコアのForm S-1ではARR100,000USDの顧客以外の詳細は公開されていません。そこで、売上高の全てがストック型と仮定し、ARR1,000万円以上の顧客売上を除外して残りのユーザー数で割り算して算出したものをこちらのARPUとしており、「最大」という表現をとっています。
プロコアの2020年12月期末時点での全ユーザー数は10,166、内ARRが10,000USDのユーザー数は843
続いて、プロコアのユーザー数推移を紹介します。プロコアのForm S-1によれば、プロコアのユーザー数は
・全ユーザー数は10,166
・内ARRが10,000USDのユーザー数は843
とのことです。両者に共通して、2019年12月から2020年12月にかけて、コロナ禍による影響でユーザー数の成長率は下がっていますが、それでも対前年比で120%の成長率と高い成長率を維持しています。
プロコアの従業員数は2021年7月時点の従業員数は1,001-5,000人、最新のYoY伸び率は不明
最後に、プロコアの従業員数について述べます。linkedinによれば、2020年7月時点で従業員数は1001-5,000人とのことです。プロコアはとても大きな成長率を保っており、ここから数年かけてさらに人を採用していくはずなので、今後どのように伸びていくかが楽しみですね。
最後に
建設業に特化したSaaSを提供するプロコアについて調べました。コロナが収まるとまた建設業も活性化してくるはずなので、今後の数字がどう変わっていくのかはとても楽しみですね!最後まで読んでいただきありがとうございました。
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。