2020年9月期末時点の推定MRRは最大で0.054億円。
はじめに、ネオマーケティングのMRRについて述べます。なお、ネオマーケティングはそのMRR/ARRを有価証券報告書の中では公開していません。一方で、デジタルマーケティングサービスの売上高は公開されています。そこで、デジタルマーケティングサービスの売上高が全てストック型の売上である、と仮定をおいて算出していますので、あくまでも参考情報であるということにご注意ください。
ウリゾウは企業情報をリアルタイムに自動収集するためのツール。
続いて、2021/6/12時点の同社ホームページより抜粋してきたウリゾウ(Urizo)の機能概要を紹介します。同社ホームページによれば、ウリゾウは
・企業情報をリアルタイムに自動収集する
ためのソリューションとのことです。
ウリゾウの特徴として、
・従来、数十万円かけて購入する必要があった企業リストを安価で提供する
・企業リストの収集先はiタウンページ、ハローワーク、楽天、食べログ、などのインターネット上の掲載情報
という特徴があるようです。利用シーンとしては、
「〜のサイトに掲載されていたのを拝見して問い合わせしました」
という使い方もできるようで、これをツールとして提供しているのはとても面白いですね。
なお、ウリゾウ自体は月額ではあるもののWindows、Macのソフトウェアダウンロード型の利用になっています。このため、厳密にはSaaSと言っていいのか(サービスのホスティング先がクラウドではない)という点があります。しかし、ソフトウェアライセンスキーを使うことでバージョンを管理し、必要であれば再度ソフトウェアをダウンロードして貰えば良いため、ここではSaaSとして取り上げることにします(過去このサイトで取り上げた手間いらずの初期フェーズと似てる感じがしますね)。
ウリゾウの初期費用は5,500円、月額は6,578円〜利用可能。
こちらは2021/6/12時点のウリゾウ料金ページの抜粋です。ウリゾウは
・初期費用:5,500円、
・月額:6,578〜39,820円
利用可能となっています。大まかに言って、月額は
・月あたりに収集できる件数
・対応しているサイトの数
によって変動する仕組みになっています。
2020年9月期末の推定導入社数は277社(ただし、デジタルマーケティング売上高を顧客単価19,580円と仮定をおいて割り算)
続いて、ウリゾウの導入社数についても見てみましょう。こちらは2021/3/19発表 第21期有価証券報告書、2021/6/12時点同社ホームページより抜粋してきた情報にはなりますが、
・2020年9月期末の導入社数は推定で277社
でした。ただし、こちらはデジタルマーケティング売上高を最も人気のプランであるプレミアムプランの19,580円と仮定し、割り算によって求めており、あくまでも参考情報であることにご注意ください。
2020年9月期の最新従業員数は78人。最新YoY伸び率は113%
最後に、ネオマーケティングの従業員数について述べます。2020年9月期の最新従業員数は78人で最新YoY伸び率は113%とのことです。2017年から2018年にかけて、一時的に人が減っていますが、そこからはまた増加傾向にあるようですね。
最後に
今回取り上げたネオマーケティングは、コンサルティングを軸に、その一部でウリゾウという企業リストを収集ツールを提供している会社でした。企業リストは企業が営業活動をする上でなくてはならない情報であり、今後コンサルティングしている領域からさらに新しいツールが生まれるかもしれないので、とても楽しみです。最後まで読んでいただきありがとうございました!
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。