2020年3月期末時点計算MRRは0.9億円。なお、MRR はHRTech(ハーモス)売上高を12ヶ月で割り算して計算。
はじめに、ビジョナルのMRRについて述べます。なお、ビジョナルはそのMRR/ARRを数字では公開していません。このため、公開されているHRTech(ハーモス)売上高売上高を12ヶ月で割り算をして求めています。
参考:ハーモス(HRMOS)シリーズの初期費用、月額費用は要お問い合わせ。
こちらはビジョナルのホームページから抜粋した2020/3/25時点ハーモス(HRMOS)の料金表です。プランにはデータベースプラン、スタンダードプラン、プロフェッショナルプランの3つがありますが、その詳細は問い合わせが必要なようです。
2020年7月期末のARPAは約10.7万円。最新YoY伸び率は107%
続いて2021/3/17発表 第1期有価証券報告書よりビジョナルの平均顧客単価についてみてみましょう。有価証券報告書によれば、2020年3月期末のARPAは約10.7万円となっており、最新YoYの平均顧客単価伸び率は107%となっていました。
2020年7月期末の顧客数は797社。最新YoY伸び率は125%
続いて2021/3/17発表 第1期有価証券報告書にて公開されているハーモス(HRMOS)の顧客数についてみてみましょう。有価証券報告書によれば、2020年7月期末の顧客数は797社となっており、最新YoYの平均顧客数伸び率は125%となっていました。顧客単価よりも顧客数が伸びていることから、3つあるプランのうち相対的には安価なプランの導入が進んでいることが推測できますね。
2020年7月期の最新従業員数は1,186人。最新YoY伸び率は107%
最後に、ビジョナルの従業員数について述べます。2020年7月期の最新従業員数は1,186人で最新YoY伸び率は107%とのことです。2017年7月期末以降、従業員の伸び率は減少傾向にありますが、従業員数は1,000人を超えていますので、採用数は実数でかなり大きいことが推測できますね。
最後に
今回取り上げたビジョナルは、ハイクラス求人のビズリーチで利益を出しながら、ハーモス(HRMOS)のSaaSを抱えている会社です。このように、利益率の高いビジネスモデルと、利益が出るまで時間のかかるSaaSを展開する企業が今後もさらに増えていきそうな印象を受けました。今後も、HR領域のSaaS勢力図がどう変わっていくのかが楽しみです。最後まで読んでいただきありがとうございました!
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。