TL:DR;
- 開示KPI:ロジザードの4Q時点ストック比率は安定の65%超え
- 開示KPI:ロジザードの利用アカウント数は1,100社を突破、YoY成長率は110%を維持して成長中
- 開示KPI:ロジザードの最新ARPAは7.4万円
- ロジザードの従業員数は80年未満、YoY伸び率は110%近い水準を維持
開示KPI:ロジザードの4Q時点ストック比率は安定の65%超え
まず、ロジザードの期末時点ストック(月額課金)比率を見てみましょう。ロジザードは2017年から2019年にかけて70%、65%、70%と直近は70%近い状態で安定して推移しています。なお、ストック売上は
- クラウドサービス
であり、フロー売上は
- 開発・導入サービス
- 機器販売サービス
を指しています。2018年にストック比率が一時的に下がったのは大型のカスタマイズ案件が入ったことが要因のようですので、大型のカスタマイズ案件がない限りはほぼこの水準で推移しそうだと言えそうですね。
推定KPI:カオナビの期末時点MRR推移は2020年3月期末時点で0.8億円超え
次に、ロジザードの推定MRRについて触れています。なお、こちらは
- 売上高 x ストック比率 / 12(ヶ月)
により算出しました。こちらもストック比率が期末時点情報だけで推定しているので多少推定の精度は実態と異なるはずですが、今のペースが続くと、2021年にはMRR1億円を突破する水準にいると言うことができそうです。
開示KPI:ロジザードの利用アカウント数は1,100社を突破、YoY成長率は110%を維持して成長中
次はロジザードの利用アカウント数です。2019年6月期末には1,100社を突破しています。直近2年(2017年から2018年、2018年から2019年)のYoY成長率は111%、113%となっているので、安定してYoYのアカウント数成長率は110%超えと言えそうですね。
開示KPI:ロジザードの最新ARPAは7.4万円
この記事を書いている2020/8/1時点でホームページに料金は開示しておりませんが、ロジザード推定ARPA(平均アカウント単価)は7.4万円とのことです。この中にはカスタマイズをガッツリしてる会社もありそうなので、結構ばらついていそうな気はしますが、一つの導入目安にはなりそうですね。
ロジザードの従業員数は80人未満、YoY伸び率は110%近い水準を維持
最後に、ロジザードの従業員数についてです。2020年3月期で従業員数は77人を突破しました。YoY伸び率は安定して110%近い水準で増加していますので、2020年6月末時点では80人を超えていそうですね。
最後に
3PLの物流領域に特化したSaaSであるロジザード についてご紹介しました。見ていただいた通り、アカウント数が1000近く、ARPAは10万円未満のSaaSということで、これまでに取り上げてきたSaaSとはまた特徴の違うSaaSだなと感じました。今後はこれらのSaaSを横比較して、値付けがどうなっていくかなども比較できるようにしていきたいと思っています。横に並べた際にどのような差異が出てくるか、非常に楽しみです。今後も、いろいろなSaaSを調べていきたいと思います。SaaSって、本当にいいものですね!最後まで読んでいただきありがとうございました。
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
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などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。