エンジニアがSaaS企業の非エンジニアCEOが本当に使えるのかを見抜く方法

saaslife_エンジニアがSaaS企業の非エンジニアCEOが本当に使えるのかを見抜く方法 SaaSスタートアップへの転職
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TL:DR;

  • 非エンジニアCEOに必要なのはプロダクトのユーザー理解、その一点に尽きる
  • プログラミング/ファイナンス/マーケティングの細かい各論の知識はあればベターレベル
  • とにかくプロダクトの先にいるユーザーの理解がどれだけできているかを見極めよう

この記事を書こうと思ったきっかけ

非エンジニアの創業者が1人目の実力を見抜く方法、と言う記事を最近読んだ。記事を読み終えて、この反対側の視点だったらどうだろう、とふと思ったのでここに私の考えをまとめておく。なお、先に述べておくと私は非エンジニアである。


大前提としてSaaS企業のCEOには何が求められるか

まず、SaaS(Software As A Service)の定義から考えても、SaaS企業にてビジネスサイドとエンジニアサイドはプロダクト(クラウドソフトウェア)によって繋がっているといえるだろう。全社ビジョンの策定/成長戦略/組織・人事などCEOの考えるべきことは無限にある。しかしCEOが解くべきイシューの根元には「ユーザーに熱狂的に受け入れられるイケてるプロダクトをどう作るのか?」があるべきだ。

全社ビジョンの策定/成長戦略/組織・人事などを考える目的は、

ユーザーに使われてナンボのプロダクトをいかにしてさらに効率的に広めるか

と言うことだったりする。

以上を元に考えると、CEOは「誰のどういう具体的なペインを解決して対価を会社を運営していくのか」に答えを出し続ける存在ということである。このため以下3特質が「SaaS企業で本当に使えるCEO」の性質ということになるだろう。


(1)プロダクトの使われ方について誰よりも詳しい(詳細の技術仕様については知らなくて良い)

ユーザーは裏でどういう技術が使われてるなんかに興味はない。飛行機の揚力の仕組みを考えながらみんな飛行機に乗らないし、内燃機関など考えて車を運転しないのと一緒だ。重要なのはプロダクトの使い心地という結果のみである。

このため、CEOは細かい技術仕様について知る必要はないが、一方で

  • 技術が自社の負債になっていないか
  • 負債解消の投資をいつするのか

については考える必要はあれど、技術面の詳細については知る必要はない、と私は考えている。

もちろん、採用などで技術面についてのアピールポイントがわかっているとエンジニアに対してはプラスにはなる、けどあくまで加点程度。本質的に重要なのは

  • 自社プロダクトのコアユーザーは誰で
  • 何の機能に満足しているか(さらなるアップセル/クロスセルの機会探究)
  • 何の機能に不満を抱いているか(解約の防止)

を肌で理解しているか、という点だ。


(2)プロダクトを当たり前のように実際に触っている

これは結構びっくりすることなんだけど、意外にみんな自社プロダクトを触っていない。なので、CEOがこれを触ってたりすると、グッとくるよね。どちらかというと精神論な話かもしれないけど。


(3)なぜそのプロダクトがイケているか/どうしたらさらにイケている状態にできると思うか自分の言葉でコメントできる

これは詰まるところ

「ユーザーに熱狂的に受け入れられるイケてるプロダクトをどう作るのか?」

のイシューに答える上で

どういう仮説を持っていて、何が不確定要素なのか

の切り分け精度を見極めるための基本的な特質な気がしている。

上記に付随する資質として、

  • 疑問の解消のためにはあらゆる人脈を駆使する
  • 自社プロダクトによらず、他社のプロダクトを誰よりも触っている

も挙げられるが、CEOであれば当たり前にこれくらいやるよね、ということばかりだ。


まとめ

SaaSプロダクトはtoCプロダクトと違って、実際に自分で試すことが難しい場合が結構ある。

であるが故に、もしあなたがエンジニアで興味のあるSaaS企業があるんだとしたら、例えばイベントに参加して実際にプロダクトを見せてもらうだったり、無料でユーザー登録をして使ってみるなどのやり方があるだろう。てことで当たり前なんだが、エンジニアはSaaS企業への転職においては、

  • 転職先候補のSaaS企業プロダクトをなるべく触っておく
  • 触れないのであれば知り合いに頼んで触らせてもらう

ということを行っておくと、イケてるCEOと出会える可能性が上げられると思いますよ、というお話でした。本当かどうか知らんけど。


興味のある人のためのおすすめ書籍

以下2作は時代背景的にweb完結、かつSaaSよりもコンシューマー向けプロダクトの勝ち方にやや寄せて書かれている感もあり、「とりあえず雑でもいいからプロダクトを出そうよ」という誤解をされがちだけど名著。いいSaaSプロダクト、いいSaaS人材を見つけ出す上で何か参考になれば幸いです。

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