- 2021年6月期末時点の推定MRRは0.66億円。最新YoY伸び率は+270.6%
- JDSCのAIプロダクトはアダプティブラーニングの学習支援アルゴリズムからビッグデータ基盤構築データ取り込みの自動化まで幅広く対応
- Demand Insightは需要予測と計画プロセスを半自動化することで担当者の負荷を削減
- Response Insightはオフラインマーケティングに際して、蓄積されたデータをAIが学習し顧客1人1人の反応を予測することで従来までの俗人的なセグメンテーション作業を自動化しオフラインマーケティング施策の投資対効果を最大化
- Demand Insightの利用料金は2021年9月時点で月額費用:350万円/月、初期費用:非公開
- Sales Insightの利用料金は2021年9月時点で月額費用:300万円/月、初期費用:非公開
- Response Insightの利用料金は2021年9月時点で月額費用:50万円/月、初期費用:非公開
- 2021年6月期末のSaaSプロダクト契約社数は非公開。推測で各ソリューションで数社、多くて10社程度
- 2021年6月期の最新従業員数は52人。最新YoY伸び率は+26.8%
- 最後に
- 最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
2021年6月期末時点の推定MRRは0.66億円。最新YoY伸び率は+270.6%
はじめに、JDSCのMRRについて述べます。なお、JDSCはそのMRRを有価証券報告書の中で公開していません。そこで、継続顧客による売上をARRとみなし、12(ヶ月)による割り算を行ってその推定MRRを求めています。
JDSCのAIプロダクトはアダプティブラーニングの学習支援アルゴリズムからビッグデータ基盤構築データ取り込みの自動化まで幅広く対応
続いて、2021/12/20発表 事業計画及び成長可能性に関する事項についてp15より抜粋してきたJDSCのAIプロダクトの特徴を紹介します。同資料によれば、JDSCのAIプロダクトはそれぞれ以下の特徴を持っています。
・learning Insight:アダプティブラーニングの学習支援アルゴリズム
・demand Insight:需要予測・在庫ロス削減、発注自動化
・home Insight:フレイル(加齢により身体が衰えた状態)/世帯属性在不在判定API、ルート最適化・不在配送削減
・sales Insight:オンライン営業ツール、顧客反応の可視化
・response Insight:マーケティング最適化、無駄な紙のDM削減
・maintenance Insight:製造装置運転の異常検知、太陽光発電運転の異常検知
・Wodom!:ビッグデータ基盤構築、データ取り込み自動化
Demand Insightは需要予測と計画プロセスを半自動化することで担当者の負荷を削減
続いて、2022/2/7時点 同社ホームページにて紹介のあるJDSCのAIプロダクト、Demand Insightの特徴を紹介します。なお、JDSCのホームページにおいては、全てのAIプロダクトは紹介されていません。同ホームページによれば、Demand Insightは需要予測と計画プロセスを半自動化することで担当者の負荷を削減することができ、
・製品の仕入/発注すべき対象をAIが選別
・在庫が少なくなるとアラートでお知らせ
・仕入/発注起案書をAIが自動作成
などの機能を持っています。
Response Insightはオフラインマーケティングに際して、蓄積されたデータをAIが学習し顧客1人1人の反応を予測することで従来までの俗人的なセグメンテーション作業を自動化しオフラインマーケティング施策の投資対効果を最大化
続いて、Demand Insightと同じくJDSCのホームページで紹介されていたJDSCのAIプロダクト、response Insightの特徴を紹介します。2022/2/7時点 同社ホームページによれば、Response Insightは
・オフラインマーケティング(ダイレクトメールやカタログ送付)
に際して、
・蓄積されたデータをAIが学習し顧客1人1人の反応を予測
することで従来までの俗人的なセグメンテーション作業を自動化しオフラインマーケティング施策の投資対効果を最大化することができるのが特徴とのことです。オンラインの広告施策の競争が各社激しくなる中で、オフラインマーケティングの効率をあげることで各社広告効果を上げる必要がある中で需要が生まれているんですね。
Demand Insightの利用料金は2021年9月時点で月額費用:350万円/月、初期費用:非公開
続いて、2021/12/20発表 事業計画及び成長可能性に関する事項についてp.16より抜粋してきたdemand Insightの料金体系を紹介します。同資料によれば、demand Insightの利用料金は1社あたり
・月額費用:350万円/月
・初期費用:非公開
となっています。
Sales Insightの利用料金は2021年9月時点で月額費用:300万円/月、初期費用:非公開
続いて、2021/12/20発表 事業計画及び成長可能性に関する事項についてp.17より抜粋してきたsales Insightの料金体系を紹介します。同資料によれば、sales Insightの利用料金は1社あたり
・月額費用:300万円/月
・初期費用:非公開
となっています。
Response Insightの利用料金は2021年9月時点で月額費用:50万円/月、初期費用:非公開
続いて、2021/12/20発表 事業計画及び成長可能性に関する事項についてp.19より抜粋してきたResponse Insightの料金体系を紹介します。同資料によれば、Response Insightの利用料金は1社あたり
・月額費用:50万円/月
・初期費用:非公開
となっています。
2021年6月期末のSaaSプロダクト契約社数は非公開。推測で各ソリューションで数社、多くて10社程度
続いて、JDSCのSaaSプロダクト契約社数についても見てみましょう。JDSCはその期末時点の契約保有数を公開していない一方、2021/12/20発表 事業計画及び成長可能性に関する事項についてp15、31によれば、推測で各ソリューションで数社、多くて10社程度だと思われます。なお、各AIソリューションの年度ごとの売上高は公開されている一方、
・研究開発フェーズは初期費用の割合が重く
・年度が経過するにつれて月額の割合が多くなる
はずですが、詳細は公開されていないため、あくまでこちらは公開されている社数からの推測になります。
2021年6月期の最新従業員数は52人。最新YoY伸び率は+26.8%
最後に、JDSCの従業員数について述べます。2021年6月期の最新従業員数は52人で最新YoY伸び率は+26.8%とのことです。従業員数の成長率は直近の3年間で+26.8%〜+241.6%の範囲で変動しています。直近の従業員の増加率は減少傾向にありますが、上場に伴ってさらに従業員数増加率も大きくなりそうですね。
最後に
今回取り上げたJDSCは、AIプロダクトを各産業を代表する企業と共同研究し、その後横展開するモデルでプロダクトを提供している会社でした。今後、事業が更に成長していくにつれ、まだ公開されていないSaaS関連の単価、社数などのKPI情報も公開されていくことがとても楽しみです。最後まで読んでいただきありがとうございました!
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。