- 2020年12月期末時点の推定MRRは最大0.92億円。最新YoY伸び率は+228.4%
- ファニコンの主要機能はコミュニティ限定投稿・チャット・ライブ配信・特定話題のスレッド・翻訳機能など。アイコン(インフルエンサー)が収益を上げる仕掛けとしてスクラッチくじ販売・有料のスーパースタンプ・ECサイトによる通販・会員限定チケット販売などを用意
- ファニコンの利用料金は初期費用、月額費用ともに非公開。詳細は要問い合わせ
- 2020年12月期末のファニコンの計算平均顧客単価は3.15万円/月。最新YoY伸び率は+54.4%
- 2021年3月期末の契約社(アイコン)数は1,740。最新YoY伸び率は+57.5%
- 2020年12月期の最新従業員数は76人。最新YoY伸び率は+49.0%
- 最後に
- 最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
2020年12月期末時点の推定MRRは最大0.92億円。最新YoY伸び率は+228.4%
はじめに、ザクーのMRRについて述べます。なお、ザクーはそのMRRを有価証券報告書の中では公開していません。一方で、第7期末におけるファニコン事業の売上高は公開しているため、こちらを月額課金によるものとみなし、12(ヶ月)で割り算して算出しています。
ファニコンの主要機能はコミュニティ限定投稿・チャット・ライブ配信・特定話題のスレッド・翻訳機能など。アイコン(インフルエンサー)が収益を上げる仕掛けとしてスクラッチくじ販売・有料のスーパースタンプ・ECサイトによる通販・会員限定チケット販売などを用意
続いて、2022/1/8時点 同社ホームページより抜粋してきたザクーのSaaSプロダクト、ファニコンの特徴を紹介します。同社ホームページによれば、ファニコンの主要機能は
・コミュニティ限定投稿
・チャット
・ライブ配信
・特定話題のスレッド
・翻訳機能
などを備えており、アイコン(インフルエンサー)が収益を上げる仕掛けとして
・スクラッチくじ販売
・有料のスーパースタンプ
・ECサイトによる通販
・会員限定チケット販売
などを用意しています。
ファニコンの利用料金は初期費用、月額費用ともに非公開。詳細は要問い合わせ
続いて、2021年1月8日時点の同社ホームページより抜粋してきたファニコンの料金体系を紹介します。同社ホームページによれば、ファニコンの利用料金は
・初期費用、月額費用ともに非公開
・詳細は要問い合わせ
となっています。
2020年12月期末のファニコンの計算平均顧客単価は3.15万円/月。最新YoY伸び率は+54.4%
続いて、ザクーのSaaSプロダクト、ファニコンの平均顧客単価について計算により求めた情報をご紹介します。2021/12/22発表 同社の事業計画及び成長可能性に関する事項についてによれば、ザクーはファニコンの
・四半期時点アイコン数(後述。なおアイコンはインフルエンサーコミュニティのこと)
・そのアイコンあたりファン数
・ファンあたりのサブスクリプション型売上高の6ヶ月移動平均のARPU
・ファンあたりのサブスクリプション以外売上高の6ヶ月移動平均のARPU
を公開しています。従って、この数字により、計算でザクーの平均顧客単価を算出できます。こちらの計算によれば、
・2020年12月期末のファニコンの計算平均顧客単価は3.15万円/月
・最新YoY伸び率は+54.4%
ということがわかります。なお、こちらの「顧客」というのはアイコン数(インフルエンサー数)を指していることにご注意ください。
2021年3月期末の契約社(アイコン)数は1,740。最新YoY伸び率は+57.5%
続いて、ファニコンの契約社(アイコン)数についても見てみましょう。ザクーはその期末時点のアイコン(インフルエンサーのコミュニティ)数を公開しており、2021/12/22発表 同社の事業計画及び成長可能性に関する事項によれば、
・2020年12月期末のアイコン(インフルエンサー)数は1,740
・最新YoY伸び率は+57.5%
です。
2020年12月期の最新従業員数は76人。最新YoY伸び率は+49.0%
最後に、ザクーの従業員数について述べます。2020年12月期の最新従業員数は76人で最新YoY伸び率は+49.0%とのことです。従業員数の成長率は直近の5年間で+34.2%〜+56.3%の範囲で変動しています。従業員数は増加トレンドにあり、上場をきっかけにさらに伸びていきそうですね。
最後に
今回取り上げたザクーは、インフルエンサーを対象に、そのファンコミュニティ運営とそのほかの課金を可能にするプラットフォームをSaaSで提供していました。昨今ではインフルエンサーによるオンラインによる配信に対してさまざまなサービスを提供している企業もあり、今後さらにザクーならではの機能の提供や、SaaSKPIの開示が進んでいくのが楽しみです。最後まで読んでいただきありがとうございました!
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。