- 2020年8月期末時点の計算MRRは0.85億円(2020年8月期末時点のprott売上高/12ヶ月)
- Prottはコード不要でアプリのようなプロトタイプを作ることができ、実機でユーザーテストができる機能が特徴
- Prottは初期費用はかからず、月額費用は1ID1,900円〜7,400円/月より利用可能(15ユーザー以上のエンタープライズ版は要相談)
- 2020年8月期末の推定契約ID数は1.7万ID。ただし、ID単価をProプランとTeamプランの間の5,000円と仮定
- Prottのコラボレーション支援ノウハウを引き継ぎ、オンラインで思考の跡を残すことができるホワイトボードツールStrapを展開
- 2020年8月期の最新従業員数は170人。最新YoY伸び率は+25%
- 最後に
- 最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
2020年8月期末時点の計算MRRは0.85億円(2020年8月期末時点のprott売上高/12ヶ月)
はじめに、グッドパッチのMRRについて述べます。なお、グッドパッチはそのARR及びMRRを有価証券報告書の中では公開していません。したがって、SaaSプロダクトであるprottの売上高を12(ヶ月)で割り算してMRRとして算出しています。2019年8月以前のprott売上高に関連する情報は公開されていないため、割愛しています。
Prottはコード不要でアプリのようなプロトタイプを作ることができ、実機でユーザーテストができる機能が特徴
続いて、2021年8月15日時点の同社ホームページより抜粋してきたグッドパッチのプロトタイプ作成ツール、prottの機能概要を紹介します。同社ホームページによれば、prottを用いることで、
・コード不要でアプリのようなプロトタイプを作ることができる
とのことです。確かに、スマートフォンアプリの画面遷移や挙動を全てパワーポイントを代表する作成ツールで表現するのは難しいはずなので、便利なプロトタイプツールがあるとチームでの共同作業がラクになりそうですね。キャッチコピーの「1000の会議より、1つのプロトタイプ。」というのは言い得て妙ですね。
Prottは初期費用はかからず、月額費用は1ID1,900円〜7,400円/月より利用可能(15ユーザー以上のエンタープライズ版は要相談)
こちらは2021/8/15時点のグッドパッチプロダクト料金についてホームページの抜粋した情報です。同社ホームページによれば、初期費用・月額費用は
・初期費用はかからず
・月額費用は1ID1,900円〜7,400円/月より利用可能(15ユーザー以上のエンタープライズ版は要相談)
利用可能とのことです。
個人利用からエンタープライズまで幅広く対応した料金のようですね。
2020年8月期末の推定契約ID数は1.7万ID。ただし、ID単価をProプランとTeamプランの間の5,000円と仮定
続いて、prottの契約ID数についても見てみましょう。こちらは
・2020/11/30発表 第9期有価証券報告書より抜粋してきた同社のprott売上高
・prottのID単価をProプランとTeamプランの間の5,000円という仮定をおいて計算
したものです。こちらによれば、2020年8月期末の推定契約ID数は1.7万IDとなります。こちらの精度は怪しいですが、数万IDはありそうだ、ということが言えそうですね。
Prottのコラボレーション支援ノウハウを引き継ぎ、オンラインで思考の跡を残すことができるホワイトボードツールStrapを展開
続いて、2021/7/15発表 2021年8月期 第3四半期決算説明資料より、参考情報として、今後グッドパッチが戦略的に展開するStrapについてご紹介します。こちらによれば、Strapは
・Prottのコラボレーション支援ノウハウを引き継ぎ、
・オンラインで思考の跡を残すことができるホワイトボードツール
とのことです。確かに、リモートワークが普及して、これまで以上にコラボレーションの大切さは増えていますので、prottで培ったノウハウが活かせそうですね。今後の成長が楽しみです。
2020年8月期の最新従業員数は170人。最新YoY伸び率は+25%
最後に、グッドパッチの従業員数について述べます。2020年8月期の最新従業員数は170人で最新YoY伸び率は+25%とのことです。従業員数の成長率は直近の3年間で+15%〜+25%の範囲で変動しているので、まだまだ採用人数は増えそうですね。
最後に
今回取り上げたグッドパッチは、デザインの力で世界を前進させる、というビジョンを掲げて、コラボレーションを支援するSaaSツールを提供している会社でした。今後、さらに提供しているSaaSのサービス内容も変わってきそうなので、より詳細な数字が公開されていくのではないかと考えており、今後がとても楽しみです。最後まで読んでいただきありがとうございました!
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。