- 社名の由来は世界最深地点で生存が確認された深海魚ヨミノアシロ。法律・弁護士業界に向けてインターネットメディア関連事業、リーガルHR事業の2事業を展開
- アシロのインターネットメディア関連事業は11のリーガルメディア、4の派生メディアを運営
- アシロのリーガルメディア、例えば弁護士ナビは最低契約期間は半年間、以降1ヶ月ごとに自動更新となっているストック型の売上の立ち方が特徴
- アシロのリーガルHR事業は弁護士向け転職エージェントサービス、弁護士向けの求人転職サイトを運営
- 2009年11月設立後、2012〜2018年インターネットメディア関連事業の各種メディアをリリース。2021年7月東証マザーズ市場へ上場。
- 2020年12月期末で14.7億円、直近YoY成長率は+28%
- 2020年10月期末のストック売上高比率は68.2%(売上高に占めるリーガルメディアの売上高比率)
- 最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
社名の由来は世界最深地点で生存が確認された深海魚ヨミノアシロ。法律・弁護士業界に向けてインターネットメディア関連事業、リーガルHR事業の2事業を展開
さて、初めにアシロのプロダクトについてご紹介します。2021/7/18時点の同社ホームページによれば、アシロは、法律・弁護士業界に向けて
・インターネットメディア関連事業、
・リーガルHR事業
の2事業を展開しています。
なお、余談ですがこちらはwikipediaから抜粋してきたヨミノアシロの写真です。深海魚ということで、どういう見た目なのかと思っていましたが、予想していたほど恐ろしい見た目ではないのかな、という印象ですね。体が透明、というのがとても特徴的な魚です。過去に紹介してきたSaaSは、機能と関連した名前が多かった印象ですが、面白いネーミングだなと感じました。
アシロのインターネットメディア関連事業は11のリーガルメディア、4の派生メディアを運営
さて、初めにアシロのインターネットメディア関連事業に関連したプロダクトについてご紹介します。2021/7/18時点の同社ホームページによれば、アシロは、
・リーガルメディアとして11サイト
・派生メディアとして4サイト
を運営しています。
それぞれ、
・リーガルメディア:離婚弁護士ナビ、相続弁護士ナビ、交通事故弁護士ナビ、刑事事件弁護士ナビ、労働問題弁護士ナビ、債権回収弁護士ナビ、債務整理ナビ、IT弁護士ナビ、あなたの弁護士ナビ、シェアしたくなる法律相談所、企業法務弁護士ナビ
・浮気調査ナビ、人探しの窓口、キャリズム、いえぽーと
など、広範囲に弁護士に寄せられる相談を特化して切り出したメディアを運営しているんですね。
アシロのリーガルメディア、例えば弁護士ナビは最低契約期間は半年間、以降1ヶ月ごとに自動更新となっているストック型の売上の立ち方が特徴
さて、今回なぜメディア事業を本サイトで取り上げたのか、についてですが、アシロのメディアは
・最低契約期間は半年間、以降1ヶ月ごとに自動更新
という料金体系にすることによって、ストック型の売上の立ち方を実現しているようです。メディア、といえば1ヶ月以内の短期掲載が前提なことが多いのではないかと思いますが、とても特徴的な料金体系ですね。
アシロのリーガルHR事業は弁護士向け転職エージェントサービス、弁護士向けの求人転職サイトを運営
続いてアシロのリーガルHR事業プロダクトについてご紹介します。2021/7/18時点の同社ホームページによれば、アシロのリーガルHR事業は
・弁護士向け転職エージェントサービス、
・弁護士向けの求人転職サイト
を運営しています。
2009年11月設立後、2012〜2018年インターネットメディア関連事業の各種メディアをリリース。2021年7月東証マザーズ市場へ上場。
続いて2021/6/16発表 第5期有価証券報告書よりアシロの沿革についてご紹介します。アシロの沿革によれば、
・2009年11月コンサルティングやウェブサイト運営、広告代理店業等を目的に(株)アシロ設立
・2012〜2018年インターネットメディア関連事業の各種メディアをリリース
・2019年12月(株)trient設立
・2020年4月(株)trientにてリーガルHR事業のサービス提供開始
・2021年7月東証マザーズ市場へ上場
とのことです。2012年から2018年にかけて、2年に1度のペースでメディアをリリースし続けているのが特徴です。加えて、2020年のtrient設立後にリーガルHR事業にも参入したことで、メディアからリーガルHRへの送客も見込めそうですね。
2020年12月期末で14.7億円、直近YoY成長率は+28%
では続いてアシロの売上高から見てみましょう。
2016年10月期から2020年10月期の5年分の売上高を見ると、YoYの売上高成長率は+23%〜+39%の水準で推移しています。直近YoY成長率は+28%となっており、高いYoYの売上高成長率を維持していることがわかります。
2020年10月期末のストック売上高比率は68.2%(売上高に占めるリーガルメディアの売上高比率)
続いて、アシロの売上高の構成比率について見てみましょう。2021/6/16発表の第5期有価証券報告書によれば、アシロのストック売上高比率は推定で68.2%です。なお、「推定」という表現を取っているのはアシロは、
・そのストック売上高比率は公開していない
・一方で、リーガルメディアの売上高は単価・契約社数・売上高総額を公開している
ことから、ストック売上比率は売上高全体に占めるリーガルメディアの売上高としています。
さて、次回はアシロのSaaSプロダクトがどのようなKPIになっているのか、分析していきます。アシロは複数のメディアを提供しており、その内訳及び各種数字ががどのようになっているかの深掘りがとても楽しみです。最後まで読んでいただきありがとうございました!
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。