複数のkintone連携プラグインと安否確認サービスを提供!トヨクモのKGI/KPI推移を調べてみた(2/2)

saaslife_複数のkintone連携プラグインと安否確認サービスを提供!トヨクモのKGI/KPI推移を調べてみた(2/2) 国内SaaS
saaslife_複数のkintone連携プラグインと安否確認サービスを提供!トヨクモのKGI/KPI推移を調べてみた(2/2)

2020年12月期末時点の推定MRRは0.91億円(2020年12月期末の売上高/12)

saaslife_計算KPI:トヨクモの期末時点MRR推移

はじめに、トヨクモのMRRについて述べます。なお、トヨクモはそのMRR/ARRを有価証券報告書の中では公開していません。一方で、そのリカーリング売上高は前回もご紹介した通り、非常に高く、その売上高に占める比率はほぼ100%に近いということがわかっています。そこで、売上高を12(ヶ月)で割り算を行った数字をMRRとして算出しています。

トヨクモの安否確認サービスは4つの主要機能、安否確認・情報集計・対策指示・事前準備から成り立つ

saaslife_参考:トヨクモのプロダクトの特徴(1/2)安否確認サービス

続いて、2021/3/10発表 第11期有価証券報告書、2021/7/5時点 同社ホームページより抜粋してきたトヨクモの安否確認サービスの機能概要を紹介します。同社有価証券報告書、同社ホームページによれば、同社のプロダクトは4つの主要機能があり、それぞれ

・安否確認:地震などの大災害時に予め登録しておいた連絡先に一斉送信、スマートフォンアプリも利用可能

・情報集計:連絡情報の一覧表で確認が可能

・対策指示:災害時に必要なメッセージ、掲示板、一斉送信機能

・事前準備:ユーザー情報などの登録がcsvファイルで一括登録可能

となっています。

Kintone連携サービスは7つあり、プリントクリエイター・フォームブリッジ・kBackup・kViewer・kMailer・タイムスタンプfor kintone・データコレクトから成り立つ

saaslife_参考:トヨクモのプロダクトの特徴(2/2)kintone連携サービス

続いて、kintone連携サービスについて紹介します。2021/3/10発表 第11期有価証券報告書及び2021/7/5時点 同社ホームページによれば、kintone連携サービスには7つあり、

・プリントクリエイター:kintoneの情報から見積・請求書作成

・フォームブリッジ:webフォームの送信情報をkintoneに保存

・kバックアップ:kintoneのデータをバックアップ

・kビューワー:kintoneアプリの情報を顧客・取引先に公開

・kメーラー:kintoneの顧客情報でお知らせやステップメールを送信

・タイムスタンプfor kintone:kintoneに登録されたデータを引用しながら、メールの送信ができるサービス

・データコレクト:kintoneだけでできない予実管理や在庫引当

の特徴があります。

トヨクモの安否確認サービスは初期費用:0円、月額費用:6,800〜43,800円で利用可能

saaslife_参考:トヨクモプロダクトの料金体系(1/2)安否確認サービス

こちらは2021/7/5時点のトヨクモの安否確認サービスに関する同社ホームページの抜粋情報です。同社ホームページによれば安否確認サービスの利用に際しては、

・初期費用:0円、

・月額費用:6,800〜43,800円

で利用できるとのことです。初期費用が0円ということが記載があるのはとても特徴的ですね。なお、1,000ユーザー以上になると別途問い合わせが必要とのことです。

料金プラン - トヨクモ 安否確認サービス2
安否確認システムと言えばトヨクモの安否確認サービス2。初期費用無料、月額6,800円〜(税抜)の企業向け安否確認システム。自動送信、自動集計の安否確認サービス2。何度でも試せる30日間の無料お試しは即日提供可能

安否確認サービスには警備系大手S社、通信系大手N社との比較表あり

saaslife_参考:安否確認サービスの他社比較ページ

こちらは2021/7/5時点のトヨクモの安否確認サービスに関する他社比較ページの抜粋情報です。同社ホームページによれば安否確認サービスには他社との比較表があり、警備系大手S社と通信大手N社との比較があります。特徴なのが、自分たちだけが優位でないように自分たちの苦手な部分も記載されている、ということです。これまで日系企業のSaaSを調べてきて、比較的この比較表ははっきりとした比較になっているのでとても驚きました。なお、この表によれば、トヨクモの安否確認サービスは他社と比べると電話での通知・報告ができない仕様になっているようなのですが、大災害時には電話も繋がりにくくなることを考えると、優先度はそこまで高くないのかもしれないですね。

他社と比較してわかる - トヨクモ 安否確認サービス2
安否確認システムと言えばトヨクモの安否確認サービス2。初期費用無料、月額6,800円〜(税抜)の企業向け安否確認システム。自動送信、自動集計の安否確認サービス2。何度でも試せる30日間の無料お試しは即日提供可能

トヨクモのkintone連携サービスは初期費用:0円、月額費用:6,800〜50,000円で利用可能

saaslife_参考:トヨクモプロダクトの料金体系(2/2)kintone連携サービス

こちらは2021/6/20時点のトヨクモプロダクトに関する同社ホームページの抜粋情報です。同社ホームページによればトヨクモのプロダクトの料金はタイムスタンプfor kintoneを除いて全て公開されており、

・初期費用:0円、

・月額費用:6,800〜43,800円

で利用できるとのことです。安否確認サービスと同じく、初期費用が0円ということが記載があるのはとても特徴的ですね。

料金 | プリントクリエイター
サイボウズ kintone(キントーン)連携サービスのプリントクリエイター料金について。
Toyokumo kintoneApp
kintone(キントーン)の標準機能では足りない「あと1つ」を実現するための連携アプリです。APIが準備されているkintoneだからこそ、幅広い利用シーンで活用できます。
404 Not Found | kBackup
お探しのページが見つかりませんでした。
Toyokumo kintoneApp
kintone(キントーン)の標準機能では足りない「あと1つ」を実現するための連携アプリです。APIが準備されているkintoneだからこそ、幅広い利用シーンで活用できます。
kMailer - kintone(キントーン)連携サービス
kMailerはkintoneに連携する、メール送信のためのサービスです。
https://toyokumo.co.jp/product/timestamp/
データコレクト - kintone(キントーン)連携サービス
kintone内の情報をExcelのように収集・計算を行うことができるリアルタイム実行が可能なシンプルBIサービス

2020年12月期末の利用件数はKintone連携サービス1.27万円/月、安否確認サービス1.84万円/月、直近YoY成長率は101%、105%

saaslife_計算KPI:トヨクモのサブスクリプション売上の期末時点顧客単価推移

続いて、同様に2021/3/10発表 第11期有価証券報告書にて公開されているトヨクモの利用件数から算出した件数あたり単価についても見てみましょう。こちらによれば、トヨクモプロダクトの2020年12月期末の顧客単価は、

・Kintone連携サービス1.27万円/月、直近YoY成長率は101%

・安否確認サービス1.84万円/月、直近YoY成長率105%

となっています。kintone連携サービスは複数のサービスを顧客が使っていること、安否確認サービスは数百ユーザーがボリュームゾーンなのではないかと推測されます。

2020年12月期末の利用件数はKintone連携サービス4,254件、安否確認サービス2,035件、直近YoY成長率は136%、142%

saaslife_推定KPI:トヨクモの有料導入社数

続いて、トヨクモの導入社数についても見てみましょう。こちらは2021/3/10発表 第11期有価証券報告書より抜粋してきた同社の件数の推移をグラフにしたものです。こちらの情報によれば、2020年12月期末の利用件数は

・Kintone連携サービス:4,254件、直近YoY成長率は136%

・安否確認サービス:2,035件、直近YoY成長率は142%

とのことです。両サービスともに高い伸び率を維持していることがわかりますね。

2020年12月末時点で売上解約率は1%未満(ただし、売上かアカウントかは非開示)

saaslife_参考:トヨクモの売上解約率推移

続いて、トヨクモの公開している解約率について見てみましょう。同社によれば、その売上解約率については、2020年12月末時点で

・全体で1%未満

・kintone連携サービスは1.2%未満

・安否確認サービスは0.4%未満

とのことです。ただし、こちらは件数なのか売上高かは不明でしたので参考情報としてご参照ください。

2020年12月期の最新従業員数は33人、最新YoY伸び率は118%

saaslife_参考:トヨクモの従業員数推移

最後に、トヨクモの従業員数について述べます。2020年12月期の最新従業員数は33人で最新YoY伸び率は118%とのことです。2019年から2020年にかけて、やや従業員数の伸び率が小さくなっていますが、数年かけて拡大した従業員数も落ち着きを見せ始めているようですね。

最後に

今回取り上げたトヨクモは、kintoneという他社のSaaSとの連携サービスを軸に複数のプロダクトを提供している会社でした。日系企業においては、今後もますますトヨクモのようなSaaSと連携するSaaSを提供する会社が数多く出てきそうで、今後もどうなって行くかがとても楽しみです。最後まで読んでいただきありがとうございました!

最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝

SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。

ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、

  • ホリゾンタル・バーティカルSaaS
  • エンタープライズとSMBSaaS

などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。

時期表紙取扱SaaSとそのリンク(上場日付順)
FY2022Q2 セカンドサイトアナリティカ
サークレイス
ペットゴー
トリプルアイズ
ヌーラボ
FY2022Q1 エッジテクノロジー
カジー
マーキュリーリアルテックイノベーター
ビーウィズ
FY2021Q4シンク
フォトシンス
GRCS
サイエンスアーツ
ラストワンマイル
スローガン
ボードルア
フレクト
ネットプロテクションズ
トゥルーデータ
ブロードエンタープライズ
JDSC
ヒュウガプライマリケア
グローバルセキュリティエキスパート
ラバブルマーケティンググループ
サインド
網屋
ザクー
フィナテキストホールディングス
エクサウィザーズ
ハイブリッドテクノロジーズ
エフ・コード
CS-C
ニフティライフスタイル
セキュア
FY2021Q3ラキール
フューチャーリンクネットワーク
モビルス
ユミルリンク
ロボットペイメント
セーフィー
FY2021Q2ビジョナル
ペイロール
プラスアルファ・コンサルティング
サイバートラスト
ファブリカコミュニケーションズ
ネオマーケティング
FY2021Q1ワカル
ウイングアーク1st
ベビーカレンダー
スパイダープラス
エイピアー
出版履歴

管理人のSaaslifeです。

本サイトにお越しいただきありがとうございます!

SaaSについて、

・SaaSとオンプレミス型の違いは何か

・SMBとエンタープライズ

・ホリゾンタルSaaSとバーティカルSaaS

・MRRとARR、単価と社数の関係

・IPOした各社のプロダクト特徴や沿革

を各社の公開情報(IR)からまとめた電子書籍を四半期に一度発行しています。

SaaSビジネスの全体像を掴むためであれば1冊読んでいただければ十分です。

各社IRを見たら載っている、など辛辣なレビューもいただいてます。

良いレビューも悪いレビューも受け止めて今後も内容の充実に努めていきます。

が、IRを個別に見なくても全体像を把握できるようにする目的でまとめています。

上で紹介した電子書籍はkindle Unlimitedにご登録されていれば全冊無料で読んでいただくことができます。

もしご登録されていなければ、以下よりご登録ください!

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