- アライドアーキテクツはマーケティングDXを加速するためのSaaSツール、デジタル人材によるソリューションを提供。
- 2005年8月株式会社アライドアーキテクツを設立。2008年5月モニプラファンブログを提供開始後、2013年11月東証マザーズへ上場。2016年6月レトロを提供開始
- 2016年のレトロ提供開始以降、2〜3年周期でSaaSサービスを提供開始
- アライドアーキテクツの最新開示KGI(売上高)は2020年12月期末で42億円。直近YoY成長率は103%
- 2020年12月期末でストック売上比率は少なくとも13.6%以上
- アライドアーキテクツは粗利売上を重要KPIとして設定
- 粗利売上から逆算した最新ストック売上比率は約46.5%
- 最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
アライドアーキテクツはマーケティングDXを加速するためのSaaSツール、デジタル人材によるソリューションを提供。
さて、初めにアライドアーキテクツのプロダクトについてご紹介します。2021年4月8日時点の同社ホームページによれば、アライドアーキテクツはアライドアーキテクツはマーケティングDXを加速するためのSaaSツール、
Letro(レトロ)
echoes(エコーズ)
LetroStudio(レトロスタジオ)
moniplaファンブログ(モニプラファンブログ)
CREADITS(クレディッツ) *海外
に加えて、デジタル人材によるソリューションを提供しています。
2005年8月株式会社アライドアーキテクツを設立。2008年5月モニプラファンブログを提供開始後、2013年11月東証マザーズへ上場。2016年6月レトロを提供開始
続いて2021/3/24発表 第16期有価証券報告書よりアライドアーキテクツの沿革についてご紹介します。アライドアーキテクツの沿革によれば、
・2005年8月株式会社アライドアーキテクツを設立
・2008年5月モニプラファンブログを提供開始
・2013年11月東証マザーズへ上場
・2016年6月レトロを提供開始
しています。
2016年のレトロ提供開始以降、2〜3年周期でSaaSサービスを提供開始
先ほどご紹介したように、複数のSaaSサービスを有するアライドアーキテクツですが、ホームページにより視覚的にわかりやすい資料が載っていましたので、抜粋してご紹介します。こちらをみる限り、2016年にレトロを提供開始して以来、ざっくりと2年ないしは3年ほどの周期でSaaSのサービスを提供しているのが特徴です。このように、沿革をサービス軸と会社軸で紹介していただけると、わかりやすくて、とても助かります!
アライドアーキテクツの最新開示KGI(売上高)は2020年12月期末で42億円。直近YoY成長率は103%
では続いてアライドアーキテクツの売上高から見てみましょう。
2015年12月期から2020年12月期の6年分の売上高を見ると、直近の売上高成長率は2019年12月期から2020年12月期にかけて、YoY成長率103%になっています。こちらがどのような影響で変化しているのか、事業セグメント別の情報を見てみましょう。
2020年12月期末でストック売上比率は少なくとも13.6%以上
続いて、アライドアーキテクツの売上高の構成比率について見てみましょう。2021/3/24発表 第19期有価証券報告書によれば、アライドアーキテクツの事業のうち、ストック売上比率(ソフトウェアサービス比率)は少なくとも13.6%以上でした。ただし、これはCREADITSの売上比率と同じと仮定しており、アライドアーキテクツの提供するその他のSaaSについては明確に含んでいません。そこで、もう少し別の情報からストック売上比率を推定することを試みます。
アライドアーキテクツは粗利売上を重要KPIとして設定
もう少し精度の高いストック売上比率を求めるために、決算補足説明資料を見てみます。こちらによれば、アライドアーキテクツは粗利売上を最重要KPIとして、扱っているとのことです。
粗利売上から逆算した最新ストック売上比率は約46.5%
同様に、アライドアーキテクツはその事業別の粗利売上を公開していますので、CREADITSの粗利率を求めて、SaaS事業の粗利率も同様だと仮定すると、SaaS事業の売上が求められそうですね。具体的に計算をすると、
海外SaaS事業の粗利売上は4.32億円
→ 海外SaaS事業粗利率は76%
SaaS事業の粗利売上は10.56億円
→海外SaaS事業と同じ粗利率だとSaaS事業売上高13.9億円
以上より
(13.9 + 5.6)/41.9 = 46.5%
となります。ざっくり半分くらいがSaaS売上高、という感じでしょうか。
さて、次回はアライドアーキテクツのSaaSプロダクトがどのようなKPIになっているのか、分析していきます。アライドアーキテクツは、広告とSaaSという、単純なビジネスモデルとして捉えると真逆なものを扱っている特徴的な会社です。それぞれのKPIもとても分析のしがいがありそうだと思っています。最後まで読んでいただきありがとうございました。
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。