ラクモはGoogle、Salesforceのグループウェアを拡張できる機能を提供。

はじめにラクモの提供しているプロダクトについてご紹介します。同社ホームページによれば、ラクモは
グループウェアの「Google Workspace (旧 G Suite)」や、CRMの「Salesforce」とシームレスに連携するクラウド拡張ツール
を提供しています。Google、Salesforceともに市場シェア含めて拡大しているビジネスで使われるツール群に追加する形で商品を提供するようですね。特にSalesforceむけのクラウド拡張は、チームスピリットとも共通項が多そうですね。
2004年12月に株式会社日本技芸として設立後、2015年11月に社名をrakumo株式会社に変更。2019年に東証マザーズに上場

続いてラクモの沿革についてご紹介します。ラクモの沿革によれば、同社は2004年11月にWeb関連システム・サービスの受託開発ビジネスを行うことを目的に設立されています。その6年後、2010年4月にグループウェアrakumoのシリーズ第一号として、rakumoカレンダーの提供を開始したそうです。その後、矢継ぎ早にプロダクトをリリースし続け、2020年9月には東証マザーズに上場しています。
ラクモの開示KGI(連結売上高)推移:2019年12月期末で6.6億円。直近YoY成長率は124%

では続いてラクモの連結売上高から見てみましょう。直近5年の売上高推移を見ると、売上高の成長率はYoYで69〜204%の範囲にあります。なお、今回参照した新規上場のための有価証券報告書ベースでは、2015年、2016年は決算期が12月でなく、3月の数字となっておりますので、ご注意ください。
2019年12月期末のストック売上比率は91.3%

続いて、ラクモの売上高の構成比率について見てみましょう。2020/8/21発表 新規上場申請のための有価証券報告書によれば、ラクモのプロダクト別の売上構成は
・ソリューションサービス
・SaaSサービス
の2つとなっています。以上の情報を踏まえて、ラクモの2019年12月期末の売上に占めるSaaSサービスの割合は91.3%となっており、極めて高い比率が月額課金から構成されているということがわかりました。
それでは次回以降、気になるKPI推移について紹介していきます!グーグル、セールスフォースと連携するSaaSであるラクモがどのような単価でどれくらいの社数があるのかの分析が楽しみです!最後まで読んでいただきありがとうございました。
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。