DX推進の流れは事業への超追い風?iOS/Androidで動くスマホアプリプラットフォームを提供するヤプリのKGI/KPI推移を調べてみた(1/2)

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saaslife_ DX推進の流れは事業への超追い風?iOS/Androidで動くスマホアプリプラットフォームを提供するヤプリのKGI/KPI推移を調べてみた(1/2)

ヤプリは沢山のスマホアプリ機能をプラットフォームを介して提供

saaslife_参考:ヤプリは沢山のスマホアプリ機能をプラットフォームを介して提供

はじめにヤプリの各プロダクトについてご紹介します。同社ホームページや新規上場のための有価証券報告書によれば、ヤプリはiOS、Androidのスマートフォンアプリを、CMS(Contents Management System)を介して企業が利用することができるプラットフォームだそうです。iOS、Androidそれぞれの開発をエンジニアの手で行うには、時間も工数もかかるところを同社のCMSによって、簡単にできるのがサービスの売りなようですね。確かに、類似の機能を企業は使いたがるはずなので、各企業が独自でアプリを作るよりも、共通機能を自分たちが使いたいように使うことができるのはとても大きなメリットが導入企業側にとってもあるような気がします。

ヤプリにとってはDX需要とIT人材の不足が追い風。

saaslife_参考:ヤプリにとってはDX需要とIT人材の不足が追い風

続いて、ヤプリのプロダクトが企業に導入されるマクロ環境の状況についてご紹介します。こちらはヤプリのIの部から抜粋してきた資料になりますが、大きくいうと、

  • DX(デジタルトランスフォーメーション)に対する国内の投資はさらに伸びる
  • IT人材は不足しており、全世界的にも日本の人材は足りていない
  • スマートフォン利用者は増え続けている

という3つの要素が同社のサービスを支えるマクロ環境に対する状況のようです。

2013年2月にプログラミング不要でネイティブアプリを簡単に制作、運営できるクラウド型のプラットフォームを提供することを目的と設立。2020年12月に東証マザーズに上場(予定)

saaslife_参考:ヤプリの沿革

続いてヤプリの沿革についてご紹介します。ヤプリの沿革によれば、同社は2013年プログラミング不要でネイティブアプリを簡単に制作、運営できるクラウド型のプラットフォームを提供することを目的と設立されています。

設立の同年にはアプリ運営プラットフォームYappliをリリース。前回ご紹介したプレイドのKARTEとは異なり、会社設立後はすぐにプロダクトをリリースしているんですね。その後2017年4月には社名を株式会社ヤプリに変更しています。プロダクト名と社名が一緒だとわかりやすいので、ここはSaaSあるあるなのかもしれないですね。その後は2019年3月にGMOのアプリ事業、GMOアップカプセル事業を譲受し、2020年12月には東証マザーズへ上場予定の会社です。

ヤプリの開示KGI(連結売上高)推移:2019年12月期末で17.2億円。直近YoY成長率は168%

saaslife_ヤプリの開示KGI(売上高)推移

では続いてヤプリの連結売上高から見てみましょう。直近5年の売上高推移を見ると、売上高の成長率はYoYで168%を超えており、高い成長率を示していることがわかります。沿革でも触れた通り、2018年から2019年にかけては、2019年3月に事業を譲受したGMO社のアップカプセルの売上も含んでいるようですね。

2019年12月期末でサブスリプション比率は75%。

saaslife_参考:ヤプリ売上高の売上高構成比率の推移

続いて、ヤプリの売上高の構成比率について見てみましょう。2020年11月13日に発表された新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)によれば、ヤプリは過去4年の月額利用割合を公開しています。こちらによれば、月額利用料の割合は75%出そうで、過去紹介してきたSaaSの中でも標準的な位置にいることがわかります。アプリを作る、という観点では結構複雑なことをやっているはずなので、おそらく初期費用の部分はそれなりにかかっているのではないかと推測できますが、こちらは次回以降の分析で触れていきたいと思います。

それでは次回以降、気になるKPI推移について紹介していきます!ヤプリはこれまで取り上げていたSaaSの中でも、CMS(Contents Management System)を使ってアプリを提供する、ということでアメリカのWixなどに代表されるブログサービスと似たSaaSを提供しています。さらに、月額利用料ベースの解約率などの指標も公開しており、これらを調べにいくことが今から楽しみです。最後まで読んでいただきありがとうございました!

最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝

SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。

ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、

  • ホリゾンタル・バーティカルSaaS
  • エンタープライズとSMBSaaS

などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。

時期表紙取扱SaaSとそのリンク(上場日付順)
FY2022Q2 セカンドサイトアナリティカ
サークレイス
ペットゴー
トリプルアイズ
ヌーラボ
FY2022Q1 エッジテクノロジー
カジー
マーキュリーリアルテックイノベーター
ビーウィズ
FY2021Q4シンク
フォトシンス
GRCS
サイエンスアーツ
ラストワンマイル
スローガン
ボードルア
フレクト
ネットプロテクションズ
トゥルーデータ
ブロードエンタープライズ
JDSC
ヒュウガプライマリケア
グローバルセキュリティエキスパート
ラバブルマーケティンググループ
サインド
網屋
ザクー
フィナテキストホールディングス
エクサウィザーズ
ハイブリッドテクノロジーズ
エフ・コード
CS-C
ニフティライフスタイル
セキュア
FY2021Q3ラキール
フューチャーリンクネットワーク
モビルス
ユミルリンク
ロボットペイメント
セーフィー
FY2021Q2ビジョナル
ペイロール
プラスアルファ・コンサルティング
サイバートラスト
ファブリカコミュニケーションズ
ネオマーケティング
FY2021Q1ワカル
ウイングアーク1st
ベビーカレンダー
スパイダープラス
エイピアー
出版履歴

管理人のSaaslifeです。

本サイトにお越しいただきありがとうございます!

SaaSについて、

・SaaSとオンプレミス型の違いは何か

・SMBとエンタープライズ

・ホリゾンタルSaaSとバーティカルSaaS

・MRRとARR、単価と社数の関係

・IPOした各社のプロダクト特徴や沿革

を各社の公開情報(IR)からまとめた電子書籍を四半期に一度発行しています。

SaaSビジネスの全体像を掴むためであれば1冊読んでいただければ十分です。

各社IRを見たら載っている、など辛辣なレビューもいただいてます。

良いレビューも悪いレビューも受け止めて今後も内容の充実に努めていきます。

が、IRを個別に見なくても全体像を把握できるようにする目的でまとめています。

上で紹介した電子書籍はkindle Unlimitedにご登録されていれば全冊無料で読んでいただくことができます。

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