TL:DR;
- AI insideは創業以来一貫してAIを使った文字認識ツールを提供
- AI inside の開示KGI(売上高)推移:2019年6月期末で売上高は13.3億円超え
- 直近クラウドサービス(リカーリング)比率は47.2%
AI insideは創業以来一貫してAIを使った文字認識ツールを提供
はじめに沿革を有価証券報告書から見てみましょう。有価証券報告書によれば、AI insideは
- 2015年8月「AI inside」設立
- 2019年12月マザーズ市場上場
という歴史があるそうです。創業以来、一貫してAIかける手書き認識という領域に取り組んできた会社のようですね。これまでに紹介してきたSaaSで言うと、Sansanがもう少し領域を絞ったところとして近しいとみなせるのでしょうか。

AI inside の開示KGI(売上高)推移:2019年6月期末で売上高は13.3億円超え
それではまず売上高から見ていきましょう。直近5年の売上高の推移を見ると、159%〜672%まの範囲で推移しており、凄まじい成長率だと言うことがわかります。ここまで売上が急増した要因は、有価証券報告書によれば、
- Intelligent OCR:契約件数が185->1,873件へ増加
- Elastic Sorter:契約件数が102->418件へ増加
と言う形で利用社数が一気に増えたと言うことが要因のようです。

直近クラウドサービス(リカーリング)比率は47.2%
続いて、売上高のセグメント別構成比率を見てみましょう。AI insideのサービス区分は2つの収益区分に分かれており、それぞれ
- セリング:特定の取引毎に発生(いわゆるショット)
- リカーリング:継続的に計上(いわゆるMRR/ARR)
となっています。さっと有価証券報告書を見た限り、セリングは初期費用で発生しているようですね。

次回以降、気になるKPI推移について紹介していきます!AI insideはこれまでSaaSlifeで取り上げてきたSaaS会社の中でも、直近で最も激しい売上高成長を見せながら「AI」というキーワードを持っているSaaSであり、これまでとはまた違う特徴を持っているはずだと思っています。とても分析が楽しみです!
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SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
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