webopediaによると、SFAは
Sales Force Automation: 営業力をソフトウェアを使って自動化する技術のことを指し、例えば顧客管理・顧客情報の共有・売上予測などを含む。CRMとSFAは似通った部分が多いが、多くの場合、CRMには営業活動を自動化する工程が含まれない。
https://www.webopedia.com/TERM/S/Sales_Force_Automation.html
CRMは
Customer Relationship Management: 顧客関係管理。ある企業がそのユーザーに対して持っているあらゆる情報(購買履歴情報などを中心とした行動情報/性別などの属性情報)を統合し、一箇所に集約して履歴として管理すること。これにより、企業は、ユーザーデータを活用して、(特定の属性・行動履歴を持つユーザーをターゲットとした)マーケティングキャンペーンを行うことができる。
https://www.webopedia.com/TERM/C/CRM.html
なお、ERPとCRMの違いとして、
ERP(Enterprise Resource Planning)は企業内において、そのオペレーションを商品企画 / 商品開発 / 製造 / 人事 / 財務 / 営業 / マーケティングなどのあらゆる工程で集めて管理する、どちらかというと企業の「バックオフィスで」情報を集約する工程を指し、CRMは企業がユーザーと直面する「フロントオフィスで」使われる情報を集約しているところに違いがある
https://www.webopedia.com/DidYouKnow/Hardware_Software/the-difference-between-crm-and-erp.html
とのことだ。
SFAで強いのはSalesforceで、最近だとMicrosoftも強いらしい。いずれも、従来であればExcelと格闘してグラフを作ったりしないといけなかったところがレポートやダッシュボード(グラフ生成ツール)だけ組んでおけば、売上の予測などを瞬時に集計できるのが営業の現場においては必須となっている。
改めてSFAの定義を辿ると、確かに営業の活動には
- 商談を作って、
- 提案金額を決めて、
- 商談の状況や過去行った活動を(上司に)報告する
という工程が必要で、それを一連の流れとしてできるSalesforceは確かに優れたソフトウェアである、と感じる。
ただ、上の定義にもあるように、SFAとCRMは大部分似通った箇所があり、かぶりがある。そして、企業内の効率を上げるためには、
- SFA -> CRMと連携 -> ERPと連携
という三段階が待っており、この「連携」というのが、漢字二文字だと簡単に表すことができる一方で、実際は困難を極める。(元々、データの連携を想定せずにデータをSFAに入れ始めるのだから仕方がないのだが…)そして、違うプロダクトだったりもするので、お金もかかる。一体SaaSとは、という感じにならなくもないんだけど、この辺りの話はまたおいおい。
最後にSaaSを理解するための本のご紹介と宣伝
SaaSの本質であるリード生成、商談獲得、商談受注までのプロセスを表す一連の流れを指し、Salesforce、Marketoで勤務した経験を持つ福田氏による名著です。基本的なSaaSオペレーションの諸概念について、簡単な言葉で表現してくれており、SaaSの全体観を掴むのに適しています(なお、SaaS全体のおすすめ本はこちらにまとめています)。
ちなみに2021年以降にIPOしたSaaS関連各社の四半期単位の各社については、本サイトをまとめた書籍を執筆しています。(画像クリックでamazonの新しいタブが開きます。)当該期間にIPOした新規上場SaaSの分類として、
- ホリゾンタル・バーティカルSaaS
- エンタープライズとSMBSaaS
などの分類とまた、その他関連SaaS書籍をまとめておきましたので、興味のある方は以下よりご覧ください。なお、リンクのクリックで個社の過去記事をご覧いただくこともできます。